ダメオタクの頽落しゆく生態日誌
ハッタリ噛ます余裕を脱モラに投じろよ
OK まつたく異存はないのだ。しかし……
;現代書館;¥2,800(¥1,600);B6判;縦組;上製;332頁;△-;
この年齢まで自分[立川氏――引用者注]を呪縛してきた進歩的・反日的イデオロギーの「マインド・コントロール」が解け
(p.306.)たことを慶賀したい。無論「なにを、いまさら」と感じ
(p.237.)はするけれど。しかし、なーんかまとまりのわるい本だよなー。
中公新書1533;中央公論新社;¥760(借覧);新書判;縦組;並製;255頁;△;
おもしろくよめました。しかしこれや、うぬぼれかがみとしてしか消費されないんぢやないか、と思ふし、それはけしてよいことではない、と思ふ。
;河出書房新社;¥2,200(借覧);B6判;縦組;上製;318頁;△;
結局、性と金とかい、ちふ感じ。
ヤングユーコミックス コーラスシリーズ;集英社;¥476(¥300),¥505(¥320);B6判;;並製;177頁,172頁;△;
ちつと性急なおしまひである感はいなめないな。残念。5巻は番外〈ビジネス編〉、達者だなあ。
;岩波書店;¥2,400(借覧);B6判;縦組;上製;255頁;△;
おんなじやうなネタで本を濫造してんなよ! といふ気がどうしてもするな。一貫した研究心ぢやなくてな。
中世文学研究叢書10;若草書房;(借覧);A5判;縦組;上製;331頁;△;
;青土社;¥2,800(1割引);B6判;縦2段組;上製;376頁;;
わけわからンす。洋モノはだめだつて思つてたのに、小谷野クンにだまされた(笑)[*] 男性のホモセクシュアリティについて(部分的にせよ)女性でありフェミニストである人間が書くということ
(p.80.、これは、彼女がBetween Menをかくに際して感じた問題。この本、訳者は『男たちの間』とするけれど、小谷野クンは『男同士』にしてたなぁ、名大出版会からでるいうてたけどどうなつてるのか、そしてでたらまた買つちまふのか)といふところまでよんで、わたくしはやうやく著者が女性だと気がついたのだつた。つーか、名まへ(Eve)みて気づけよ。しかし、著者の性別つてわかんないと気になるし、わかると本の印象を左右しますよね。これはどういふことだらうか。(つて、何か大問題のやうな気がしてたけれど、おもうてみれば対人関係みなさうか。どうだらうか。)
[*]この記述について、小谷野氏から、自分はクローゼットの認識論は推薦してゐないといふ旨の電子メールを頂戴した(2000/12/2附)ので、転載する。
釈明をしておけば、私がセジウィックの名を知つたのが、小谷野氏の著書を通じてだつたため筆勢にまかせて斯様なことを書いてしまうた次第。[2000/12/18]
私信の無断公開はよくない、と思ひなほして削除。[2001/1/11]
『諸君』誌10月号(文藝春秋)にのつた日垣隆の佐高信批判[*]をたちよみ。わらひにくづしながらも、徹底的で犀利な論である。おもしろくよみながらも、矮小な読書人である自分をも批判されてゐるやうで、すこしつらくなる。いつまでも他人の褌で相撲をとつてゐるのぢやなくて、自分の手でデータをあつめなくつちやなー。やべーなぁ。そして、『漫画ホットミルク』誌10月号(コアマガジン)を買うてかへる。たまつてるのか、オレ。
[*] 『偽善系II』(文藝春秋)に所収。
集英社文庫;集英社;¥457(¥250);文庫判;縦組;並製;253頁;△;
何つーか、興味深い研究とひどい文体でいっぱい
」[セジウィック 1990=1999:314]といふ感じ。
;朝日新聞社;¥1,600(借覧);B6判;縦組;上製;212頁;△;
山田詠美がどこだつたかで、作家と一緒に生活してゐると、自分もかけるのだといふ勘ちがひをする人がゐる、といつて著者をあげてゐたと思ふけれど、私は、高橋源一郎『追憶の一九八九年』(角川文庫)のNの裏日記をみてこのかた、そのチャーミングな文体に魅せられてきた。で、(離婚/被略奪婚後の)本作である。内容といふか、「タカハシさんの奥さん」の気もちについては、とくにいふことはありません。形式的にはポスト・モダーンな一作。(←ホーントうすいよみかたをしてるなー、本も可哀相だ。)
街にでる用があつたので、ついでにヴァージン・メガストアによる。東芝つながりに期待したら、はたしてこなひだ少しさがしてみつからなかつた、桂雀三郎『ヨーデル食べ放題』(東芝EMI)がちやんとおいてあつたので買うてかへる。なぜかブック・オフにゆくたびに耳にするので気になつてゐたのである。
本屋で、今回巻頭カラーの「かってに改蔵」ほか週刊誌をたちよみ、『マンガエフ』誌10月号(太田出版)も買うてかへる。今回、表紙は南Q太。連載2回目の「トラや」もほんわかといい感じである(まあ、あこがれてもだれかとかういふ関係をもてることは一生あるまいが)。先月号で一番のヒットだつた(これまでこんなにいいとは思つてなかつた)やまだないとが、予告とたがうてのつてなかつたのが残念。今回の収穫は、中村明日美子「コーヒー砂糖いり恋する窓辺」(第3回EROTICSマンガ賞佳作)。未亡人の「奥さま」の純朴な美少女「フエちゃん」への初恋(何てへたくそな内容紹介)。しかし、キューティー系ばつかしね、私が反応するの。ほかにも力倆のある/実験系の意欲あるエロティック・コミックは沢山のつてるゐるのだけれど、いまひとつピンとこぬのです。
;四谷ラウンド;¥1,900(借覧);B6判;縦組;上製;471頁;△+;
西部邁門下の最若手(?)のここ数年の社会時評をまとめたもの。ここちよいね。
;文藝春秋;¥1,238(借覧);B6判;縦組;並製;282頁;△;
こつちは、ここちよさげにしやべつてるね(笑)
;講談社;¥1,500(借覧);B6判;縦組;上製;238頁;△;
タイトルのわりには総花的。理念系/学術系でなくつて、実用系のひとは結局「一長一長」にゆきつくのかな。
;朝日新聞社;¥1,700(借覧);A5判;縦2段組;並製;357頁;△;
なーんだ、宮台クンつて普通のひとだつたんだあ、とすこし安心する。そして桜井亜美つて速水由紀子だつたンすねぇ。
;集英社;¥1,800(借覧);A5判;縦2段組;上製;501頁;△+;
あへていふならば、灯の性格が何かすこし不自然な感じ。でも、すごい(←知的怠惰)。
花とゆめCOMICS;白泉社;¥390;新書判;;並製;198頁;△;
やうやくEPISODE Iがよめたよ。ヒデキとヒロミちやんて同郷だつたのか。そして「おまけまんが 仁義なき戦い」では、ゴローさんてかういふ人だつたのか、とちよつと意外(いや、それや私だつてすきこのんで「女の舞台裏」見たくないすけどね。結構マチズモなのかなぁ。つて、よんでない人には何のことやらわからんな、これや)。
花とゆめCOMICS;白泉社;¥390;新書判;;並製;199頁;△;
グズなダメオタクの私のハートをわしづかみだつた本作もつひに大団円。何はともあれ、ゆかりちやん(主人公・男、ものすごい感情移入してよんぢまつたよ)がしあはせになつてよかつたです。
花とゆめCOMICS;白泉社;¥390;新書判;;並製;191頁;△;
本途にセンスがよいなぁ、と思ひます、1/4スペースの枠線のひきかたひとつとつても。けふよんだマンガ3冊中では一番おもしろかつた。――勿論、上記2作もおもしろかつたのですが、雑誌(『メロディ』)連載をよんでゐて、すでにおはなしを知つてたせゐもあつてか大人しくよめてしまつた。――平づみになつてるだけはあるなあ(もよりの書店にて。ちなみに『男の華園』は1冊、『GO!ヒロミGO!』は0(だれかがもう買うてゐたのだと信じたい)。清水玲子『輝夜姫(16)』が、かたつむりと同数ほどで、渡辺祥智『銀の勇者(5)』が4,5冊ほどでした)。
◆うへにかいた入荷数は、まちがひ。後日みたところ、『輝夜姫』が平づみ2列、『カタツムリ』と『銀の勇者』とが平づみ1列のやうだつた。[2000/9/13]
晩TVで『ガメラ3
ヤンマガKC896;¥505;B6判;;並製;222頁;△;
結局ココロのフルサト
(二村ヒトシ『すべてはモテるためである』KKロングセラーズ)をもたぬ薄いオタクなのがダメなんかなぁ、オレ。
;日本エディタースクール出版部;(借覧);A5判;縦組;上製;281頁;△;
赤川学が絶讃してゐたのでよんでみた。たしかに実證的ですぐれた研究なのだと思ふ。しかしむしろ私の興味は、前田愛(ガメラ3主演とは別人)の「音読から黙読へ」の線にそつてまとめられた序章にある。近世から近代への断絶/転換はあざやかにゑがきだされてゐるけれど、前近世にあつてはどうだつたんだらうか。神谷かをる『仮名文学の文章史的研究』(和泉書院)はわりあひ楽天的に前田論を平安時代に接続してゐたやうに思ふけれど[*]、どうだらうか。もつと具体的にいふと変体漢文はどう享受されてゐたのかがしりたいのである。一聯の「古事記はよめるか」の議論においてもこの点についてはつきりとした解答をあたへてくれるものはないやうに思ふ(自分でしらべろ、といふことだらうな)。
[*]まちがひ。神谷氏は「みる」の語が黙読の意味を有することを指摘してゐる。[2000/12/18]
晩、「CDTV」でモーニング娘。が新曲「I WISH」をうたうてゐるのを見る。TBSのシドニー五輪応援曲らしいけれど、はじまるまへにすでにして終つてしまつた感のある曲。モー娘。らしい意味の解体/運動性が微塵もないのが残念。けふは読了した本はなし。
;東京大学出版会;¥2,500(借覧);A5判;縦組;上製;563頁;△;
ここにいふ「朝鮮」とは、畢竟ずるに朝鮮本と李退溪とにすぎぬ。ここには〈交通〉がない(といふのは勿論本書の罪ではないのだけれど)。
学研M文庫;学習研究社;¥860;文庫判;縦組;並製;598頁;△;
かつての(「ぼくらはカルチャー探偵団」の)栄光をしる私たちには何とも無残な一冊。選者は小粒で、選定はお行儀よすぎ。要するに書痴がゐないのである。
知恵の森文庫;光文社;¥619;文庫判;;並製;334頁;△-;
かというて、かうしたうがち趣味も私はこのまない。あと、注釈(つつこみ)は、いれるのならもつと本格的にいれてほしいものである。
;岩波書店;¥2,524(借覧);B6判;縦組;上製;254頁;△;
何かうすいンすよねー。従来の歴史を自分のものさしにあてはめて裁断するてあひをしりぞけつつ、でもやつぱり自分の気にいるところだけすくひだしてゐる感じ、といふか。
;新潮社;¥3,000(1割引);B5判;縦2段組;並製;261頁;△+;
『芸術新潮』もどれくらゐうれてゐるのかしらないけれど、ふところがふかいなー、と。
;倫書房;¥1,800(借覧);B6判;縦組;上製;317頁;△;
;文藝春秋;¥1,238;B6判;縦組;上製;213頁;△+;
辛口屋として消費されてしまはないことを切にいのります。あと、やつぱりこの人も戦後社会の子なんだなぁ、といふ感じがいたしました。
学部のときの同級生で、いまは大阪でおつとめのYさんから、お貸ししてゐたマンガがおくられてきた。桑田乃梨子の佳品『一陽来福』(花とゆめコミックス)や吉野朔美の傑作『恋愛的瞬間』(マーガレットコミックス)をしみじみよみかへす。私のはうは、Yさんのマンガをかりつぱなしで、はやくおかへしせねばならぬ。椎名林檎『絶頂集』(東芝EMI)購入。パッケージがあけにくくつて、すこしやぶけちまひましたよ。
;文藝春秋;¥1,238(借覧);B6判;縦組;並製;238頁;△++;
ちよつといまは洒落にならんすね、このタイトル。しかしこの2人、最強だ。あと、町山広美と町山智浩つて兄妹だつたンすね。
;ネスコ(発行)・文藝春秋(発売);¥1,456(¥100);B6判;縦組;;237頁;△;
よく物をしつてゐるし(これ目上のひとにいふことばぢやないだらうな)、行動力のあるかただとは思ふけれど、ちよつとな。たとへば、
(疑問)天地無用ってありますよね。あれ、どーして「無用」なんですか? 「天地厳守」でいいじゃん。
嘯庵「『天地無用』とは、運送する荷物の外装などに記す語で、この荷物をとりあつかうのに、上下を逆にしてはいけないという意味なんだよ。『無用』は漢文流に読むと『もちいるなかれ』で、『してはならないこと』であり、用例として『天地無用』のほか『口外無用』が掲げられている。
この言葉がいつ生まれたのかを氏原調査官[文化庁国語課・氏原基余司調査官――引用者注]に調べてもらったが、どうもよくわからないとのことだった。あるいは運送業者の業界用語かもしれないね」(p.150.)
これ全然こたへになつてないンすけど。もとが週刊連載だからか、解決がついてないものが随分のつてるやうに思ふ。
;朝日新聞社;¥1,700(借覧);B6判;縦組;上製;361頁;△+;
「論壇まんだら」で『現代思想』誌なんかにもふれてるあたりさすがだなあ、と思ふ。アクチュアリティがあるやうに思つちまふぢやないか。
;中央公論新社;¥2,600(借覧);B6判;縦組;上製;262頁;△;
このひとをよむやうになつたのは、高橋源一郎が『文学がこんなにわかっていいのかしら』(福武文庫)で絶讃してたから。でも、I教授は(たとへば新大系の源氏は)生活のディティールがまるでわかつてない、と仰言います。まあ、「詩人学者」はしやうがないつすね(ホントにこの本よんだのか、オレ)。
新潮文庫;新潮社;¥427(¥100);文庫判;縦組;並製;322頁;△;
うへー、スタイリッシュとかいへば、こちらがかへつて莫迦にみえるだらうな、これや。
;秋田書店;¥825(¥100);A4判;;並製;161頁;△;
YOUNG KING COMICS 915;少年画報社;¥667(¥350);A4判;;並製;160頁;△;
私は、この作者の「くんちやんマンガ」系の為事をさほどよんできてないので、そんな違和感はなかつたつす。
ぶ〜けコミックスワイド版320;集英社;¥534(¥100);A4判;;並製;164頁;△+;
はやくつづきがよみたい、うまく見つかればいいが。
ヤングユーコミックス コーラスシリーズ;集英社;¥476(¥100);B6判;;並製;206頁;△;
いきなり3巻といふのは、やつぱりちよつと無謀だつたかなあ。舞台はこれどこなのか。ここまでのおはなしの説明がまるでないのでわからぬが、山陰ときいた気もする。たしかにことばは大抵わかる(まあ、全国誌連載だからそれで通用するぐらゐの方言しかつかうてないのだらうけど)、といふか、※はぶてる=いじける
(p.80.)といふ欄外注があつて、「はぶてる」つて方言だつたのか、とビツクリ。ぼちぼち(やすくなつたのを)あつめていかうと思ひます。
KAWADE夢ムック,河出書房新社;¥1,143(¥600);B6判(縦3段組);平綴;191頁;△-;
吉川弘文館;¥8,500(借覧);A5判;縦組;上製;514頁;△;
建武の新政にも朱子学は無関係かぁ。しかし、この否定的情熱は一体どこからきてゐるのか。
;新潮社;¥2,400・¥2,800(借覧);A5判;縦組;上製;437頁・590頁;△;
〓は、ななめエクスクラメーション・マークと「ん」との合字。たとへば、廣子の初登場の場面(「お味噌汁、飲んでって下さい。あたしのおみおつけ、とっても美味しいんですよ」「うまい! ヘソまであったまる」
)が『赤いハンカチ』の浅丘ルリ子と裕次郎となのは、エッセイ集をよんだばかりだつたので気づいたけれど、さだめて私にはわかつてない膨大な言及、パロディ、皮肉、あてこすり
(福田和也『作家の値うち』飛鳥新社、p.109. これ奥附にしたがへば[平成10]
ではなくて[平成9]である。)があるんだろうなぁ。もつと丁寧に戦後史が反復されてゐるのかと思うてゐたけれど、さうぢやなかつた(それだとSFとえらぶところがなくなるからなぁ←SF差別にはあらざるつもり)。
少年サンデーコミックス;小学館;各¥360(¥100);新書判;;並製;186・185・190頁;△;
少年サンデーコミ ックス;小学館;各¥360(¥100);新書判;;並製;184・180・180頁;△;
ちよつち波長があはないかなぁ、と思うたけれど、「中野予備校」のはうで「家庭電化三兄弟」がでてきた辺からは、よくわらうた。
ヤングユーコミックス コーラスシリーズ;集英社;¥476(¥100);B6判;;並製;198頁;△;
観察系
[岩根彰子 1999:84]といふのは(気もちはわかるが)ちよつと無理な気がする。「ヒューモア」(柄谷行人)の様態をいくえみ綾の近業と比較してみるとおもしろいかもしれない。
ぶ〜けコミックスワイド版332・340;集英社;各¥583(各¥300);A5判;;並製;185・174頁;△;
;集英社;¥880(¥500);A5判;;上製;191頁;△;
上製本で、斎藤英治(英米文学者だつて)の解説つき。うりかた苦労してるなぁ、といふ感じ。
;朝日新聞社;¥1,500(借覧);A5判;縦組;上製;207頁;△;
折角なので、対談者ごとに評価をつけてみました。御参考までに(しかし一体だれの?)。加藤秀一(社会学者)×、斎藤光(科学史家)△-、池田久美子(高校教師)△、宮台真司(社会学者)×、佐伯順子(文学者)×、星野一正(医学者)△?、橋爪大三郎(社会学者)(爆)、上野千鶴子(社会学者)○、小谷野敦(明治大学講師)△+、角野由紀子(弁護士)△、小山内美智子(「札幌いちご会」会長」)△+、今村顕史(医師)△+。
りぼんマスコットコミックス1226;集英社;¥390;新書判;;並製;168頁;△;
完結。へたに鳧をつけたりしない、ゆるくていい感じなをはりかたでした。(連載のはじまつた)8年まへといへば、私もまだ高1か。往くものは斯くのごときか、の感あり。
;朝日新聞社;¥1,500(借覧);A5判;縦組;上製;261頁;△;
この本のおかげで岡崎京子『pink』(マガジンハウス)「あとがき」のすべての職業は売春である
というたJ・L・G
が「ジャン・リュック・ゴダール」だとやつとわかりました。ありが十匹
。
;岩波書店;¥3,200(借覧);A5判;縦組;上製;370頁;△;
何かおもひでエッセイつぽい題名ぢやないすか。ちがひました。何かアナール学派輸入業のかたかと思うてて、どうしてこんな本だしたのかといぶかしんだところ、別人でした(史学のはうは、二宮宏之。しかし、ま、おフランス系のかた(ただし、〈ルプレザンタシオン〉にはあらず))。
少年チャンピオン・コミックス;秋田書店;¥390(¥100);新書判;;並製;190頁;△-;
不条理ギャグ。なかばの「パワーホライズン」の辺は、をかしい。
表象のディスクール(1);東京大学出版会;¥3,200(借覧);A5判;横組;並製;308頁;△;
一往ざつと目をとほす。感想をひとことでいふと、ようよう兄ちやんいい気になつてんぢやねえよ、といふ感じ?
大学からの帰途、広島駅よこのフタバ図書GIGAで『小説トリッパー』誌秋季号(朝日新聞社)の、大塚英志の小説のかきかた講座連載最終回――しかしこの人いつの間にか〈文学の擁護者〉になつちやつたな、はじめにそれを感じたのは「サブ・カル文学論」(『文學界』誌)の赤坂真理の回――と東浩紀の「誤状況論」第3回とをたちよみ。両所とも日記に代表される現在に氾濫するインター・ネット上の「私語り」には甘心しない御様子。まあ、当然だ(だからつて、どうするわけでもないけれど)。
中公新書1537;中央公論新社;¥660(借覧);新書判;縦組;並製;208頁;△;
はやりものにはつくづくよわい私。歴史家の水谷三公が、水戸三公
(p.94.)と誤植されてゐて、人名のまちがひはよいことではないけれど、何か気もちはわかる気がするまちがひである。
少年サンデーコミックス5675;¥390;新書判;;並製;184頁;△;
;河出書房新社;¥2,000;A4判;;並製;24丁;△;
実物が見たい(とだけかいたんぢや、よんでくれるかた(かりにゐたとして)はわけがわからんだらうな。木とか布とか鉄とかガラスとかの素材にマンガがかかれてるのを写真にとつてあるんである)。
観音のフタバ図書で、『群像』誌(講談社)の笙野頼子(最終回)と高橋源一郎(次号完結)との連載、あと批評季評と『Cut』誌(ロッキング・オン)の山形浩生の書評(今回は宮崎哲弥『新世紀の美徳』批判)とをたちよみ。
鈴木孝夫著作集2;岩波書店;¥3,500(借覧);B6判;縦組;上製;337頁;△;
フランス書院文庫0022;フランス書院;¥400([2000/9/20]拾得);文庫判;縦組;並製;246頁;×;
「人妻」なら、「女教師」なのは当然である。「小説は細部の風俗からだめになる」といふのはきいた風なありがちな言ひぐさだけれど、そんな感じ。まだ江川が投手だつたり、ヴィデオではなく写真だつたり、フェラチオが(エロ言説のなかで)一般的でなかつたり。そんな時代性(?)のせゐばかりぢやなからうが、またカマトトぶるわけでもないのだけれど、まるで実用にたへぬ。下の2冊もおなじ。千草[1987]の帯に「創刊2周年記念」とかあつて、さうするとこれなんかは最初期のものになるんだなー(番号22だし)。で、現在は創刊15年といふことになるな、そんなもんか。
フランス書院文庫0109;フランス書院;¥400([2000/9/20]拾得);文庫判;縦組;並製;253頁;×;
フェラチオはすでに当然に(まあ、作家によるところもあるだらう)。しかし、まだ写真。
フランス書院文庫0126;フランス書院;¥400([2000/9/20]拾得);文庫判;縦組;並製;249頁;×;
扶桑社文庫0133;扶桑社;¥505(¥100);文庫判;縦組;並製;301頁;△+;
いやー、どれほど自分がまはりのひとたちの大人のやさしさ・おもひやりにささへられてゐるかがわかつて身につまされます。何せ私は、「大人びた子供」がそのままおほきくなつちやつてるからなー。
『サイゾー』誌(インフォバーン)創刊号(通巻17号)とちくま新書2冊購入。帰途、広島駅駅ビルの廣文館で『週刊文春』誌をたちよみ。妹が『Zipper』誌(祥伝社)をかうてきたので、「パラ・キス」をよむ。なんだか美果子のキャラが美和子のボケのはうにひきづられてしまうてゐるやうに思ふのは気のせゐだらうか。
フランス書院文庫0088;フランス書院;¥400([2000/9/20]拾得);文庫判;縦組;並製;281頁;×;
ピンクレディ、レコード……。うーむ。
ちくま新書261;筑摩書房;¥660(1割引);新書判;縦組;並製;254頁;△+;
よくまとまつてゐる。しかし、上野俊哉は、そんな半可通のイナカモンのよみものは書けない、というてちくま新書の執筆をことわつたと風聞してゐたけど、嘘だつたんかなぁ(粉川哲夫も師匠孝行な弟子がゐてしあはせもんだなぁ。)。これ執筆分担をしめしてないしなぁ(ホールのまねつこだらうか、カハイイ)。でも、レイヴとかいうても金持ちのぼんぼんの放蕩と、それにあこがれるカッペにしか思へないんだけどな。(←うッわー、ルサンチマンむきだし。)
;三省堂;¥3,000(1割引);B6判;縦2段組;並製;800頁;○;
現代においてないがしろにされてゐる(私はさつぱりしらなかつた!)楷書書写体の連綿たる歴史をあきらかにし、いわゆる康煕字典体(≒活字正(旧)字体、これがイクォールでないところがまたややこしい)が「創られた伝統」にすぎぬことを徹底してあばきだした名著。目からうろこがおちました。(すすめてくれた)Kさんありがたう。(ところで、この話柄と直かに関係はないけれど、「小形克宏の「文字の海、ビットの舟」――文字コードが私たちに問いかけるもの」はすごいおもしろいことになつてますね。)
人物叢書 新装版(通巻224);吉川弘文館;¥1,800(借覧);B6判;縦組;並製;234頁;△;
フランス書院文庫0056;フランス書院;¥400([2000/9/20]拾得);文庫判;縦組;並製;243頁;×;
県立図書館で、『新潮』誌(新潮社)の文芸時評(さういへば、平野啓一郎の新作、擬古文もどきぢやなかつたですね)、『国語と国文学』誌の書評3篇、『國文學』誌(學燈社)の学界時評など見る。
観音のフタバ図書で大槻[1995=2000]を購入。18時からひとつきぶりぐらゐで「さくら」をみる。あひかはらず「ほえーっ」とかいうてゐる。
;吉川弘文館;¥9,800(借覧);A5判;縦組;上製;335頁;;
角川文庫11648;角川書店;¥571;文庫判;縦組;並製;298頁;△;
グミ編ほど賢三に移入しなかつたなぁ。何でだらう。
;河出書房新社;¥1,748(借覧);B6判;縦組;上製;165頁;△;
フランス書院文庫0103;フランス書院;¥400([2000/9/20]拾得);文庫判;縦組;並製;229頁;△;
これはわりあひ昂奮したなあ。何でだらう。
;新評論;¥2,200(借覧);B6判;縦組;上製;243頁;△;
浅羽[2000]がとりあげてゐたのでよんでみた(ただ、p.398.に主要論文が三つありますけど、みんな英語で
とあるのは、私のみた初版第2刷の著者紹介だと、"Another Mode of Metalinguistic/Speech:Multi-Modal Logic on a New/Basis",International Logic Review,1984.といふひとつの論文が3行にわけて(/をいれたところで改行)書いてあつて、そのみまちがひぢやないかと思ふ)。たしかにおもしろいッス。しかし、「プログラム思考/データベース思考」といふのがやつぱりぴんとこなくて、そのまま大まかによみをへてしまつた。
夕方、近所の明林堂書店で「魔法を信じるかい」(『クッキー』誌、集英社、今月は「ナナ」がのつてなくて(表紙なのに)残念)、「肉じゃがやめろ」(『コミックキューティー』誌、宝島社)、「カレカノ」・田中メカのよみきり(『ララ』誌、白泉社、このあひだYさんは田中メカは出来不出来のなみがはげしい、というてゐたけれど、コンスタントにいいと思ふなあ、私は)などをたちよみ。
文庫とコミックスの10月の新刊案内をとつてかへる。チェックしたのは、こんなところ。
発売日 | 書名 | 著者名 | 文庫・コミックス名 | 本体豫価 |
---|---|---|---|---|
9/30 | フリクリ(2) | 榎戸洋司 | 角川スニーカー文庫 | 未定 |
10/5 | ホラーマンガの逆襲 みみずの巻 | 唐沢俊一編 | 知恵の森文庫 | 未定 |
10/5 | 金瓶梅(1) | わたなべまさこ | 双葉文庫 | 571 |
10/5 | 天然素材でいこう。(7) | 麻生みこと | 花とゆめコミックス | 390 |
10/5 | 彼氏彼女の事情(10) | 津田雅美 | 花とゆめコミックス | 390 |
10/13 | ネガポジ(2) | 入江紀子 | KissKC | 390 |
10/13 | 菜の花の線路のむこう | 長谷川潤 | りぼんマスコットコミックス | 390 |
10/14 | 聖母の部隊 | 酒見賢一 | ハルキ文庫 | 未定 |
10/19 | MとNの肖像 | 樋口橘 | 花とゆめコミックス | 390 |
10/23 | ああっ女神さまっ(22) | 藤島康介 | アフタヌーンKC | 未定 |
10/23 | フリクリ(1) | ウエダハジメ作・GAINAX画(ママ) | マガジンZ KC | 未定 |
10/25 | まっすぐにいこう。(20) | きら | マーガレットコミックス | 390 |
10/26 | 甘いストレス | 藤井みつる | フラワーコミックス(別コミ) | 390 |
10/27 | あずまんが大王(2) | あずまきよひこ | 電撃コミックスEX | 680 |
10/28 | 獄の息子は発狂寸前(仮) | 見沢知廉 | 新潮文庫 | 438 |
フランス書院文庫0072;フランス書院;¥400([2000/9/20]拾得);文庫判;縦組;並製;232頁;×;
あらめづらしやの勧懲もの。やつとヴィデオがつかはれてゐる。
;講談社;¥1,800(借覧);B6判;縦組;上製;△;
フランス書院文庫0137;フランス書院;¥400([2000/9/20]拾得);文庫判;縦組;並製;254頁;×;
;寳文館;定價金四圓八拾錢(借覧);A5判;縦組;上製;538頁;△;
(もつと箇箇の語誌的なものを想像してゐました。)
中公文庫M399;中央公論社;¥420(¥200);文庫判;縦組;並製;277頁;△+;
「彦」字は正字体だが、ここでは包摂にしたがふ。総長は、おもてがきが新字体だと、なかみもよまずにくずかごにはふりこんでしまふといふのは有名な(神?)話である。しかし江守[1986→1998:396]によると、〓{文/厂/彡}といふやうな書きかたは近代以前にはしなかつたやうである。この本、奥附のところにちやんと定価がかいてあるなあ、さすが中公文庫だ。(かつての)中公文庫のジャケット背表紙の肌色が、実は文学とノンフィクションとで色あひがちがふことは、この春に本だなの整理をしてゐたときの「大發見」なのだけれど(私としては)、世にどのくらゐしられたことなのだらうか(しらんかつたら本よみとしてはもぐり、なんだつたら得得としてかきつけてゐる私をさげすんでください)。
モーニングKC714・715;講談社;各¥533;B6判;;並製;262・246頁;△+;
パワーがあつて、ポエジィがある。すばらしい。
マーガレットコミックス3279♦;集英社;¥390;新書判;;並製;177頁;△+;
おもしろかつたぁ。ああ、いくえみ綾の新刊がよめる私は果報者だ、ただうれしい。
;マガジンハウス;¥1,500(借覧);B6判;縦組;上製;249頁;△+;
「宇治の名物蛍踊り」とは何か。しりたい人は本書をよめ。うくく。
;本の雑誌社;¥2,200(借覧);B6判;縦組;上製;235頁;△;
ちよつとまへに話題になつた書と記憶する。なんか、貴重な證言、みたいな? でも私は、ちよつちくせのつよい回顧録だなぁ、とのみ漫然と見をへちまひました。
岩波現代文庫 学術25;岩波書店;¥1,100(1割引);文庫判;縦組;並製;274頁;△-;
本書は3章(と附論1篇と)からなる。解説にもいふやうに、1,2章はちよい専門的でとつつきにくい。また逆に、ページ数で本書の半分をしめる雄篇「第三章 東アジア世界と日本史」はよみやすくはあるけれど、私にはやや観念的にすぎる(うらづけがあまりしめされてゐない)やうに見えた(また、かというて〈世界システム〉論にまでとどいてゐるわけでもなし)。といふわけで、コスト・パフォーマンスの観点からこの評点をつけた。あと、徳川将軍が日本国王をなのらずに「大君」と称したのは、「国王」というてしまふと「冊封体制」内にあることになつてしまふから、といふのははつみみでした。
角川文庫11670・スニーカー文庫;角川書店;¥400;文庫判;縦組;並製;115頁;△;
はやくヴィデオデッキ買うて、「マルラバ」見ないとなー。
岩波新書(新赤版)688;岩波書店;¥660(1割引);新書判;縦組;並製;220頁;△;
非常によみやすいのだけれど、私のやうなおほまかな読書しかしない怠惰な読者にとつては、「あとがき」のやうな理窟のところをまへにだして書いてくれるとありがたかつたつス。
;青土社;¥2,400(借覧);B6判;縦組;上製;366頁;△;
対談集をごみ
(pp.5-6.)つーのは、やつぱり失礼なんぢやないスかね、どーでもいいけど。
ナンシー関「テレビ消灯時間」(『週刊文春』誌)、今週は「笑う犬」批判。やれうれしやと思ひつつよみすすめると、関氏の論旨は、大人のコント番組といふストイシズムを(ゆるいトークをふんだんにさしはさむので)貫徹できてゐないといふ点にあつて、コントの内容については「感性」といふことでたなあげになしつてゐたけれど、私ははつきりツマランといひたい。というても私は――またあんなにうれるとはだれもおもつてゐなかつた宇多田ヒカル「Automatic」(のおもに前奏の部分)をおしまひの(あのころはまだみじかかつた)エンディング・トークのBGMにつかつてゐた――深夜の「笑う犬の生活」のころの視聴者で、そのころもまはりがもてはやすのを不審におもうてゐたのだけれど、ゴールデン「冒険」の第1回をみたときに、いよいよ「大人のコント」といふ臭みが鼻について見るのをやめてしまうたのであつて、現状はまるでしらぬのだが、さしあたつて「スタッフのわらひごゑ」をやめろ、というておきたい。あれは内輪すぎ(わらひはもともと排他的/階級的なものだといふ意見があるけれど(たとへば唐沢俊一)、それとは次元のちがふ問題である)。
文春文庫;文藝春秋;¥260(¥100);文庫判;縦組;並製;237頁;△;
天山文庫;天山出版(発行)・大陸書房(発売);¥390([2000/9/20]拾得);文庫判;縦組;並製;287頁;×;
何といふか、基本的なスタンスがフランス書院文庫系とはちがふよなぁ。なやみがなささうといふか。どうでもいいけど。
;吉川弘文館;¥7,300(借覧);A5判;縦組;上製;345頁;△+;
歴史学者のなかにはスマートな論文をかくひとがおほいやうな気がする。みならひたい。
宝島社文庫COMICS;宝島社;各¥476;文庫判;;並製;284・281頁;△+;
コミックスのはうで1巻は、人からかりてよんでゐて、まああつめるほどぢやあないかな、と思うてゐたのだけれど、浅羽[2000:469-73]で(おもに恋愛の不可能性の観点から)とりあげられてゐたのもあつて、よみたいと思うてゐたところの文庫化で早速買うてよんでみる。上巻pp.20,110.の(-18x+3y2)3=33×(-6x+y2)3=-6x+y2
といふのはあつてるのだらうか、とか、同p.196.の押しも押されぬスター
は「押しも押されもせぬスター」といふはうがただしい、とかつまらぬことおもひながらよみすすめていつたのだけれど、いやー後半は怒濤つスね。といふわけで、ある種総括的なハミオの科白を下巻pp.135-7.から。
愛したくもない奴を愛せ!!
嫌え!! 今まで愛していた奴を!!!
恋するな!!!
恋をしているやつは誰だ!!!
してはならぬ道ならぬ恋におぼれて見失え!!!
苦しめ!!
嫉妬に狂い他人に放つ矢で自ら傷つけ!!!
のたうちまわれ
苦しめ!!! 死ね!! 苦しんで死ね!! 苦しめ!!!
死ね!! 苦しんで死ね
もがけ もがき苦しみ 血にまみれ 狂え!!
呪!!
死ね!! 苦しんで
かきむしれ
むせび泣いて この世に生まれたことを呪え
苦しめ
CR(コンパクトロマン)文庫;光文社;¥400([2000/9/20]拾得);文庫判;縦組;並製;276頁;×;
このあひだ民俗学関係の雑誌をたちよみしてゐたら著者と同名で、纏足についての考證がのつてゐたので、あれあれと思うて執筆者紹介の欄を見てみると、天覧に供した本があるだの現在『大法輪』誌で役行者伝を連載中とかかいてあつて、「ロリコン小説」系の為事にはすこしもふれてゐなかつたけれど、多分おなじ人だらうなー。どうでもいいことだけれど。本書も能天気さはあひかはらず。