;東京大学出版会;(借覧);四六判;縦組;上製;xii+316+xvi頁;;ISBN978-4-13-050168-2;
文春新書702;文藝春秋;750円(1割引);新書判;縦組;並製;204頁;;ISBN978-4-16-660702-0;
目次をうつしておく。
- Q 「馬」や「犬」、「象」「鹿」という漢字は象形文字なのに、同じ動物を表す漢字でも、「猫」や「狐」「狸」ではケモノヘンがついているのはなぜですか? 7
- 校長先生が立ち往生させられた質問
- 象形文字か形声文字か
- 「文」と「字」
- 「象」は古代中国人に身近だった
- すべての動物を象形文字にできるはずはない
- Q 私の知人の「たかはし」さんは普通の「高橋」ではなく、あまり見かけない字形で書くことになっています。普通に「高橋」と書くと機嫌が悪くなることすらあるのですが、なぜそんな書き方があるのでしょうか? 18
- 姓名の字体に人はこだわる
- 誤字や俗字を使って戸籍台帳が作られた
- 電算処理が進められる戸籍事務
- 戸籍で使用を認められた百五十二の俗字
- Q 新常用漢字の試案のなかに「しんにょう」の形を含んだ漢字が三つありますが(「遜」「遡」「謎」)、いずれもしんにょうの点がふたつになっています。これまでの常用漢字では「道」とか「進」のように点がふたつだったのが、これからは点ひとつとふたつが混在することになるのでしょうか。また点がひとつとふたつではどうちがうのですか。どちらが正しいとかまちがっているとかいえるのでしょうか。 29
- IT機器が「常用漢字表」を変える
- 常用漢字表に入っていなかった「岡」「奈」「熊」「鹿」
- 「しんにゅう」派と「しんにょう」派
- 一点しんにょうと二点しんにょうが混ざった「巡邏」
- 昭和二十四年まで「しんにょう」はすべて「二点」で印刷されていた
- 「当用」漢字が三十五年も続いた
- 二点の「しんにょう」は誤答か?
- 「表外字」と「表内字」
- 『康熙字典』はすべて「二点しんにょう」
- 迅速な処理のための簡略化
- 「二点しんにょう」が伝統的には正しかった
- 教育現場をとるか、IT機器をとるか
- JIS第1水準とJIS第2水準
- 「鷗外」、政府を動かす
- いまは活字の時代ではないのだから
- Q 漢字って、いつごろできたものですか? またいま見られる最古の漢字って、どんなものですか? 63
- 成立年代がわかるのは新しい文字
- 漢字の発明者は目が四つ?
- 「半坡」は中国における文字のはじまりか
- Q 漢字はなぜ「漢字」というのですか? 漢王朝の時代につくられた文字だからそう呼ぶのですか? 74
- 漢字の「漢」は漢民族の「漢」
- 「漢語」は「漢民族が話す言語」
- 漢字がなぜ日本語を書くためにも使えるのか
- Q 漢字のなかでもっとも画数が多いのはなんという漢字ですか? また一番長い訓読みはどのようなものですか? 82
- 「クイズ 日本人の質問」に出演すると
- 「それを調べたらいくらいただけますか」
- 『大漢和辞典』の「総画索引」を調べる
- 出典は『字彙補』
- 六十四画の漢字の意味は「おしゃべり」
- 実際の文章に使われたとは思えない
- もっとも長い訓読みをもつ漢字とは?
- 「訓読み」と「字訓」はちがう
- Q いちばん新しい漢字はなんですか? また、いまから新しい漢字を作ることは可能ですか? 110
- 最初はどこかのだれかがその漢字を作った
- アイデア漢字は「会意」がほとんど
- 新しい「漢字」がつくられる可能性は十分にある
- 「図書館」を意味する「圕」
- 『現代漢語詞典』からは消されたが
- Q 漢和辞典の部首って、最初はいったいだれが、どのようにして決めたのですか? 部首の数はどれくらいあるのですか? 部首が時代ごとに変化することはないのですか? 124
- 図書館の本をどう配列するか
- 「学年別漢字配当表」の並び順は?
- 部首による配列は西暦一〇〇年の『説文解字』から
- 『康熙字典』で部首の数は半分以下に
- Q 「虹」「蛸」「蛤」はいずれもムシではないのに、なぜそれを表す漢字にムシヘンがついているのですか? 141
- 「虫」と「䖵」と「蟲」と
- 「比較的小さな動物」としての「虫」
- Q 「コザト」と「オオザト」はどこがちがうのですか? またなぜ「コザト」とか「オオザト」とかいうのですか? 148
- 「コザト」と「オオザト」はまったく来歴がことなる
- 「コザト」は大地、「オオザト」は国
- 広大な範囲の土地を表す「オオザト」
- Q シンガポールの商店で、壁に「福」という字を書いた紙がさかさまに貼られているのをなんども見かけましたが、あれはいったいどういう意味があるのですか? 157
- だじゃれに近い縁起かつぎ
- 「もずく」で金持ちに
- 「対聯」と「年画」 : 縁起物のオンパレード
- 「鯉」は縁起のいい魚
- 「蝙蝠」はおめでたい
- カササギ(喜鵲)は夫婦仲のいい鳥
- Q 「屁」という字にはなぜ《比》という音符がついているのですか? おならの音なら、《比》よりも《不》の方がふさわしいのではないでしょうか? 175
- 「ピー」か「プー」か
- 「ちょっと気を泄らした」
- 英語につづく中国語人気
- 復権する「毛沢東グッズ」
- 「毛沢東の石膏像」がお酉さまの熊手と同じに
- ゴシック体は毛沢東の加筆
- 毛沢東が激怒して「放屁」
- 江青は法廷で「放屁」
- あとがき 198
;仮説社;1,800円(借覧);四六判;縦組;上製;128頁;;ISBN978-4-7735-0202-2;
ハングルを作った世宗大王は数学が好きでした。そこで中国の元時代に編集された『詳明算法』を朝鮮の銅活字で復刻出版させていました。そこで世宗大王は『詳明算法』そのほかの新しい中国の数学書に出てくる〈〇=零〉記号にとても強く感動したにちがいありません。そこでハングルを作るときも、〈子音がない=〇〉の文字「ア/イ/ウ/エ/オ」を表すのに、その〇記号を利用したにちがいありません。ハングルの〇記号は、英語のアルファベットで「a/ka/sa/ta/na」と書く代りに「〇a/ka…」などと書くのに当るのです。
もっとも、すでにハングルを知っている人の中には、私のこの新説を「ばからしい新説」だと笑う人もいることでしょう。そういう人びとは「ハングルの中には、母音を表わすとき以外にも〇記号を用いる場合もある」ということを知っているからです。しかし、そういう場合の〇記号も、「無」を意味すると解することができるのです。そのことについて論じているとあまりにわずらわしくなるので、ここには記しませんが、とくに関心のある方は私が『たのしい授業』二〇〇一年一月号に発表した「日本・中国・朝鮮におけるゼロの概念とその記号の歴史」※という文章を検討して下さるようお願いして先に進むことにします。
※注 日本の数学の本でゼロを表わすのに「〇」という記号が用いられるようになったのは、一六四三年に出版された著者不明の『万用不求算』という本です。それまで日本の数学者=和算家たちは、〇の代わりに「の/欠/下/令/零」という文字を使っていたのです。そして、日本の数学書=和算書の中で、「〇記号」が支配的になったのは山田正重著『改算記』(一六五九)以後のことでした。これらのことについても、前記の私の論文を参照してください。
講談社文庫[は-83-2];講談社;676円(1割引);文庫判;縦組;並製;346頁;;ISBN978-4-06-276364-6;
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