研究叢書375;和泉書院;(借覧);A5判;縦組;上製;xv+457頁;;ISBN978-4-7576-0459-9;
;岩波書店;(借覧);A5判;横組;上製;xiv+432頁;;ISBN4-00-024622-4;
工藤美和子、平安期の願文と仏教的世界観が、いくどか注にひいてゐたので(でも、本書の議論が、日本にうけいれられた仏教にもあてはまるかだうかは、またかんがへなくてはいけないと思ふけれど)。女人五障は、バラモン教的なインド社会の差別思想が小乗仏教に反映したもので
、釈尊のあづかりしらぬところであり、変成男子は初期大乗仏教が、釈尊の説いた「平等」に立ち返り
、それを否定して、女性も成仏できることを訴えるため
(p.8)、偏見と同じ土俵に立って、最終的にその偏見を否定するという方法
(p.20)をとつた、いはば当てつけ
(p.374)であつて、それを、わが国のフェミニズムの人たちのように、女性の性を否定した男性の性への「性の一元化」ととらえるのは考えすぎというものである
(p.226)、と論じてゐる。中村元が死の床で無意識のうちに講義をしたといふはなしはすごいな。
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