中公新書1936;中央公論新社;880円(借覧);新書判;縦組;並製;iv+8+297頁;;ISBN978-4-12-101936-3;
東急ハンズのうえの広島ルーブルでみようかな、とも思つてゐたのだけれど、ちよつとメンタルが弱つてる感じで――朝の電車のなかで突然目がうるんできてびつくりした。丁度上掲書をみてゐたところだったのだけれど、道徳感情論(第6版)からつぎのやうな言葉がひかれてゐて、そのタイミングのよさにまた驚いた。人間本性の仕組みからいって、苦悩は決して永遠のものではありえない。もし人が苦悩の発作に耐えて生き続けるならば、彼はまもなく、何の努力もなしに通常の平静さを享受するようになる
(p.280)――、とてもひとりでは、とうかさんににぎはつてゐるらう街中にくりだす気になれなかつた。
といふか、なんだこの不思議映画。サイボーグ綾瀬はるかの上半身が匍匐前進するシーンとか、ちよつとしたカルトムービーだなあ。だいたいこんなオタクむけSFおしかけ女房譚をラブストーリーと言ひくるめようとするのは無茶すぎる、と思ひながらみてゐたら、最後の別視点リプレイでなんとか回収にかかつてゐたのだけれど、これぢあ、サイボーグ(といふか、アンドロイドだよね)のはうの彼女は結局道具にすぎないことになつちやふ。いつたいこの映画の主題はなに、といふ感じの幕切れ。
売店をみてたゐら、相棒あぶらとり紙というのが売つてた。だういふ脈絡でこんなグッズ化がされたのかなあ。不思議。
;[発行]ビイング・ネット・プレス、[発売]星雲社;1,600円(借覧);四六判;縦組;並製;223頁;;ISBN978-4-434-10165-6;
目次を写しておく。
- 神代文字とは何か 4
- 神代文字カタログ 7
- 日文真字【アヒル文字】 8
- 天児屋根命から伝わった文字
- ハングルとの類似
- 対馬は日本と朝鮮の交易の要
- 酒井勝軍の「天日流」説
- 日文草書【アヒルクサ文字】 16
- アヒル文字の草書体とされる
- なぜ日本各地から発見されるのか
- 南アジアの古代文字との類似
- ほんとうに対馬阿比留家伝来の文字か
- 東京・阿伎留神社の神代文字
- 加茂文字・出雲文字と分類する説
- アナイチ文字 24
- 薩摩藩編集の農学書が初出
- 世界のあらゆる文字の起源
- 古代王朝は薩摩にあった
- ヲシデ【秀真文字】 28
- 古史古伝ホツマツタエに記載
- 正しい音韻を教えるための文字
- アワ・阿波・四国との関連は?
- コミックの世界で活躍
- 阿波文字・吉備文字 34
- 日文草書に似ている文字
- 『神字書』に登場する阿波文字
- 阿波文字の実例
- 吉備真備が使ったとされる吉備文字
- 中国の護符との関連
- モリツネ文字・コレタリ文字 44
- 紀守恒が伝えたモリツネ文字
- ピラミッド御神体石に刻まれた文字
- 世界各地にモリツネ文字が広がった
- 吉川惟足が伝えたというコレタリ文字
- 対馬卜兆文字 54
- アヒル文字の別伝
- 亀卜とマチガタ
- マチガタと神代文字の密接な関係
- 忌部文字 62
- 神祇官の家系に伝えられた文字?
- 巻き返しをはかる忌部氏の『古語拾遺』
- 『大成経』由来の配列か
- 中臣文字 68
- 天種子が作り上げた文字
- 中臣氏との関係は?
- 物部文字 72
- 蘇我馬子に敗れた物部氏の係累
- 独自の文字体系をもつ
- 豊国文字 76
- 『上記』に書かれた二種類の文字
- 碑文の発見、サンカとの関係
- 海外の古代文字との類似
- 『竹内文書』の神代文字 84
- 富山にあった古代王朝
- 代々文字を作り続けた文明?
- 実在の古代文字に似ている理由
- 『東日流外三郡誌』の「古代文字」 90
- 東北の村興しの期待を担う
- 笑える創作文字のかずかず
- 『九鬼文書』の神代文字 100
- 大中臣氏の末裔に伝わったとされる文書
- 八種の文字
- 『富士宮下文書』の「古代文字」 104
- 象形文字というより絵文字
- 豊国文字と似ている理由
- 伊勢神宮の神代文字文書 108
- 歴史上の有名人物が総登場
- 個人コレクションの写し、オリジナルはどこに?
- カタカムナ 116
- アシア族のご神体
- 占いに利用する方法
- 南朝伝神代文字 120
- 吉野の南朝に伝わる古字?
- 歴史にうずもれた後南朝への憧憬
- 呪術に用いられた可能性
- 水茎文字 124
- 天津金木学によって感得した文字
- 湖面に現れる水茎文字
- 筑紫文字・出雲文字・アイヌ文字 130
- 北九州独自の政権を示唆する筑紫文字
- オオナムチが作ったとされる出雲文字
- アイヌ文字は北海道独自のものか
- 北海道と山陰を結ぶ古代の交流
- 海外の神聖文字と神代文字 140
- 日文真字とルーン文字の類似性
- ヒエログリフ
- 梵字
- 甲骨文字・金文
- ブームとなったトンパ文字
- 創作神代文字が実在の神聖文字と似ているのはなぜか
- 字源図と形象化された音声 150
- 上代の日本語は八母音・約八〇音節
- 字源図に見るオカルト的言語観
- 音と図形
- 神代文字の原点 : 結縄割木と十二支文字 156
- 『日本書紀』以前に使われた「古字」とは
- 日本独自の文字を創作する天武天皇の「新字」
- 縄を結ぶ記録法
- 沖縄の結縄
- 『琉球神道記』の十二支文字
- 暗号としての神代文字 166
- 文字を使った暗号
- ヲシデは暗号か
- 人と神を通信させる暗号
- 神代文字と考古学 172
- 巨石に刻まれたペトログラフ
- 日本列島での漢字使用はじめ
- 銅鏡に書かれた文字はただの模様か
- 神代文字練習帳 27, 33, 42, 43, 53, 60, 67, 71, 83, 99, 103, 107, 115, 119, 123, 129, 139, 165, 171
- あとがき 180
- 神代文字五十音表 183
- 表1 日文真字(アヒル文字)
- 表2 日文草書(アヒルクサ文字)
- 表3 アナイチ文字
- 表4 ヲシデ(秀真文字)
- 表5 阿波文字
- 表6 吉備文字
- 表7 モリツネ文字
- 表8 モリツネ文字(草体)
- 表9 コレタリ文字1
- 表10 コレタリ文字2
- 表11 対馬卜兆文字
- 表12 忌部文字
- 表13 中臣文字
- 表14 中臣文字別伝1
- 表15 中臣文字別伝2
- 表16 豊国文字(古体象字)
- 表17 豊国文字(新体象字)
- 表18 神人神星人像形文字
- 表19 テントヨ文字
- 表20 トヨノ文字
- 表21 クイボク文字
- 表22 モモノ木文字
- 表23 クサビ文字
- 表24 阿曽部族石置伝法
- 表25 阿曽部族縄結伝法
- 表26 阿曽部族岩刻文字(鳥形文字)
- 表27 カスガモジ(草体文字)
- 表28 化美津之文字
- 表29 南朝伝神代文字
- 表30 水茎文字
- 表31 出雲文字
- 表32 アイヌ文字
- 参考文献 216
天武紀11年の新字一部四十四巻について、独自の文字を作ろうという試みがあった可能性
(p.157)といふより、やはり、それは、漢字の訓釈・表記を規格化し、日本語として読みやすくするためのテキスト
(p.45)、つまり字書と考へるのが穏当だらうとは思ふ。
新潮新書266;新潮社;700円(600円);新書判;縦組;並製;215頁;;ISBN978-4-10-610266-0;
目次を写しておく。
- はしがき 3
- 第一章 ヨーロッパ
- スペイン語 : 三億五千万人の存在感 15
- ポルトガル語 : これからも深まる関係 19
- イタリア語 : フィレンツェ方言が標準語に 23
- フランス語 : 英語に遅れをとる「現在」 27
- バスク語 : 周囲の言語と際立つ違い 31
- アイルランド語 : 弾圧、衰微との闘い 35
- オランダ語 : 日本を世界に案内した貢献 39
- ワロン語・フラマン語 : いまだ対立の種を残す二語 43
- ドイツ語 : 日本では衰勢でも中欧の主役 47
- ギリシャ語 : 偉大なる言語の文明への貢献 51
- ルーマニア語 : 「ローマ人の末裔」を誇りにEU入り 55
- セルビア語・クロアチア語 : 国家とともに分裂した二つの言葉 59
- ハンガリー語 : 欧州東端に起源をもつ独自性 63
- チェコ語・スロバキア語 : スロバキアが羨む隣国の威信 67
- ポーランド語 : 東欧ながら西欧の一員、言葉の文化移入 71
- フィンランド語 : 日本にも近い「森と湖の国」の言葉 75
- スカンジナビア諸語 : 一つの言語とも見なせる諸語 79
- バルト三国 : 言葉も三様、今や西側の最前線に 83
- ロシア語 : それでも二億を超す言語の使用者 87
- 第二章 アジア
- タミル語 : “離陸”する南インドの代表的言語 93
- インド英語 : ITで強みを発揮する特徴と難点 97
- シンハラ語 : 紛争と津波に泣くスリランカ 101
- インドネシア語 : 超多言語国家の共通語 105
- フィリピノ語 : 政府を悩ませる「公用語」への根強い反発 109
- ベトナム語 : 中国語と遠くて近い特異性 113
- ラオ語 : 遅れてきたASEANラオス 117
- ウイグル語 : 中国辺境の言葉は中央アジアの共通語 121
- チベット語 : 中国語と「顔の似ぬ兄弟」語の独立指向 125
- モンゴル語 : 中国の二自治区にも多い話者 129
- 広東語 : 八千万人が話す語、ミッキーマウスも仲間入り 133
- 台湾語 : 「美しい島」の複雑な言語事情 137
- 韓国語(朝鮮語) : にわかブーム、日本語との遠近 141
- 日本語 : 規則性の高い覚えやすさ 145
- 第三章 中東、アフリカ
- アラビア語 : 方言間の差異を補う「文語」 151
- ペルシア語 : 問題国家イランから東に広がる語圏 155
- トルコ語 : 西へ西へと浸透するアジアの言語 159
- アフガニスタンの公用語 : 国を二分する公用語に対立の因が潜む 163
- チュルク諸語 : 中央アジアに拡がる近似性 167
- グルジア語 : 紛争絶えぬカフカス、言語の周辺 171
- クルド語 : 国家なき「大言語」がたどった悲劇 175
- ヘブライ語 : 文字言語から復活した言葉の三千年 179
- スワヒリ語 : 東アフリカの「共通語」の有用性 183
- 南アフリカの公用語 : 十一もの公用語が併存、やむなき非効率 187
- 第四章 アメリカ大陸、その他
- 英語(上) : 世界語となった言語、五百年間の大変貌 193
- 英語(下) : 統一性と変異と 197
- ケベックのフランス語 : 十七世紀の面影を残す 201
- ケチュア語 : 衰退の運命を逃れた南米の有力言語 205
- 国連公用語 : 公用語とは何か 209
- 終わりに 213
;東京大学出版会;2,400円(借覧);四六判;縦組;上製;vii+220頁;;ISBN4-13-083019-8;
目次を写しておく。
- はしがき
- 一章 主格意識 1
- 主語ということ
- 古代語の表現
- 主格「が」の意識
- 「が」と「の」の差
- 古代語の「が」「の」
- 存在の表わし方
- 古代語の表現と後世の解釈
- 主格意識の展開
- 文中の主語一致の意識
- 二章 客語意識 47
- 客語ということ
- 江戸時代の「を」の意識 : 皆川淇園の場合
- 江戸時代の「を」の意識 : 本居宣長の場合
- 江戸時代の「を」の意識 : 富士谷成章の場合
- 「を」と「他」の動詞との関係
- 江戸時代の意識と古代語の用法の矛盾
- 古代語の「を」の解釈
- 「を」の意識の変遷
- 付 自動詞と他動詞 85
- 自動詞・他動詞
- 自動詞・他動詞の分類
- 助詞「を」と他動詞との関係
- 動詞の自他と受身・使役の関係
- 三章 近代的論理の形成 99
- 一 連用格の問題 99
- 連用格としての「に」
- 「に」と「へ」
- 「に」と「で(にて)」
- 連用格にならない「に」
- 「に」と格関係
- 「に」の意識の変遷 : 連用格へ
- 二 連体格の問題 126
- 平安時代の「の」とその解釈
- 「の」の論理
- 「の」の種々の捉え方
- 四章 条件表現の問題 149
- 已然形の用法の変化 : 条件関係の明示
- 「こそ」の係結びの変遷
- 順接・逆接の区別 : 「ねば」から「ねど」にかわる場合
- 五章 時間の表現 173
- 助動詞の「た」と過去の表現
- 鎌倉時代以降の、時の助動詞の問題
- 「き」と「けり」
- 時の表現の変化
- 中世語の時の意識
- 平安時代語の時の意識
- 「た」「ている」が使われたこと
- 已然形から仮定形へ
- あとがき 219
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