中世文学研究叢書1;若草書房;(借覧);A5判;縦組;上製;374頁;;ISBN4-948755-02-8;
VI 物語草子の周辺、19 改作物語の和歌で、むぐらから、このよにはおもひたえぬる中なれば 君をみつせの川へわたらん
(強調は私に施した)、といふ歌がひいてあつて、すこしまへに中世王朝物語全集でみたときには、待つ瀬の川、とあつて、これはみつせ川とは関係ないのかなあ、でも別に注もなにもないなあ、と思つた記憶があつたので、あれ、と思つたのだけれど、影印をたしかめてみたら、全集の底本の秋香台文庫本には、まつせ
(61ウ7)、本書で引く書陵部本には、みつせ
(17ウ1)とあるのだなあ。ちやんと異同を確認しとくんだつた。
;日本大学通信教育部;非売品(借覧);A5判;縦組・横組;並製;8+184+14+17+2頁;;;
目次を写しておく(四までが第1分冊、五から第2分冊)。
- 一 國語學概論の 意義 1
- 〔1〕國語學の 定義 1
- 〔2〕國語學と一般言語學とは 個と 全の 關係である。 2
- 〔3〕國語學獨自の 研究方法は 對象を 直視して はじめて 獲得される。 4
- 敬語法の もつ 意味
- 言語についての ひとつの 偏見
- 漢字の 性格と、漢字を めぐる 諸問題、文字論の成立
- 〔4〕國語學の研究方法には 觀察の ほかに 内省と 實驗とが 必要である。 13
- 國語學は 日本語的性格を あきらかにする 學である。
- 索引の効用
- 實驗は 自然科學の 方法にのみ かぎられる わけでは ない。
- 〔5〕國語學概論の 意義 14
- 國語概説と 國語史概説との 總和だけでは 概論に なりえない。
- 〔6〕概論は 通論、原論とは ことなる 意味をもつてゐる。 15
- 國語學といふ 名稱の 歴史
- 〔7〕舊國語學の 業績は 日本諸學の なかで 水準を ぬきんでたものであつた。 16
- 〔8〕國語學成立の 基盤 19
- 概論が 成立するためには 個別的研究が 必要である。
- 江戸時代の國學者の あひだに 業績があがり 明治以後に 組織的な 大著が あまり おほくないのは いかなる 原因に もとづくものであらうか。
- 註釋 および註釋的研究の 再檢討
- 各領域の 概觀
- 二 國語學と 日本語學 21
- 〔9〕國語學と 日本語學とは まつたく あひおほふ 同義語では ない。 21
- 國語と 日本語との 概念の 相違
- 〔10〕日本人の 國語研究と 外人の 日本語研究 22
- われわれ 日本人は すでに 日本語の 習得者である。
- 研究に際しては 言語習慣を おもひだしさへ すれば よい。
- 〔11〕對象化の 困難 24
- われわれは みぢかに つかふ 言語の 微細な 相違を 看過しがちである。
- 外人は 音韻上の 微細な 相違に氣づく 機會が おほい。
- 〔12〕對象を 客體化視する 態度 26
- 一應は 外人の めをもつて 日本語を み、外人の みみをもつて 日本語をきくことが 必要であらう。
- 〔13〕外人の 日本語研究の 業績 26
- 文典、辭書の 編纂
- 〔14〕外人の 日本語研究は 形態主義であり、自由討究の 態度を もつてゐる。 28
- 文法教授の 意味
- ことばの 改革と かんがへかたの 改新とは 元來 別事である。
- 〔15〕われわれは 日本語を 外國語と 比較して 研究を すすむべきである。 30
- 〔16〕われわれは 日本語を 一應 客體化視すると 同時に 主體的たちばを 自覺しなければならない。 31
- 時枝博士の 功績
- 日本語は われわれが 主體的に 現に つかひ、また われわれの 先祖が つかつてきた 言語である。
- 方言の體系性
- 漢字でかかれた文献の會讀
- かな文字の難解な點
- 言語研究は 言語習得と おなじやうに なれが もつとも 大事である。
- 〔17〕國語は われわれに とつて 内省の 對象にまで すすむべきである。 35
- 〔18〕過去の 言語研究についても 現代語の ばあひと おなじ 方法が 適用されねばならぬ。 36
- 歴史的研究は 容易である といふ かんがへかたは あやまりである
- 〔19〕記述科學より 説明科學へ、さらに 推測科學へ 36
- 國語國字問題と國語學
- 三 國語生活と 國語研究 38
- 〔20〕すべての 社會生活は 言語を 媒介としておこなはれる。 38
- 〔21〕言語學は 言語自體を 研究對象とする 學問である。 41
- 〔22〕われわれの 言語生活において 言語を 反省する 機會
- イ、外人や 兒童に 日本語を をしへる ばあひ。
- ロ、外國語に 接して 比較研究する ばあひ。
- ハ、難解な 古典を 會讀するばあひ。
- 〔23〕總じて異質な 言語に 接觸することは 言語研究を 誘發せしめることが おほい。 48
- 〔24〕言語研究には 目的の 自覺が 必要である。 49
- 〔25〕國語學は はいりやすく、まとめがたい。 50
- 〔26〕言語學は 獨立の科學である。 51
- 近代科學においては 上下の 區別は ない。
- 〔27〕言語學における 對象把握の 困難性 53
- 言語の 本質觀には 兩種の 説が 現在 對立して おこなはれてゐる。
- 〔28〕言語道具觀について : それは譬喩である。 55
- 〔29〕言語研究には 個人の 使用傾向と 社會の 平均的な 慣用との 調査を 重視せねば ならぬ。 56
- 〔30〕言語は 有機體のごとく それ自身の 法則によつて 發達するものでは ない。 57
- 四 國語學と 關係學 59
- 〔31〕國語學と 補助學との關係 59
- 〔32〕〔一〕國語學と 論理学 61
- 江戸時代の 文法研究
- 明治以後の 文法研究
- 文法形式と 思考形式
- 〔33〕〔二〕國語學と 哲学 66
- 言語と 哲學
- 術語の 必要性と、造語の妥當性
- 哲学的考察の 必要と その通弊
- 事實に 即さない 言語研究は 誤謬を をかしがちである。
- 〔34〕〔三〕國語學と 心理學、社會學 71
- 言語學と 心理學
- 言語學と 社會學
- 〔35〕國語學と歴史學、文献學 75
- 言語の 歴史性について
- 歴史的研究は 社會的研究、地域的研究と ともに 重視すべき 部門である。
- 歴史的研究には 二種類 ある。
- 言語學と 文献學
- 文献資料の 相對性
- 〔36〕國語學と 國文學 80
- 江戸時代における 關係
- 明治期における 關係
- 文體論を なかだちとする あゆみより。
- 五 國語研究の 諸領域 87
- 〔37〕上田博士の 國語愛 87
- 〔38〕上田博士によつて 示唆せられたる 研究領域 89
- 〔39〕上田博士の 指示せられた 諸領域における、その後の 研究業績 91
- (1) 歴史的文法
- (2) 比較的文法
- (3) 發音學の 研究
- (4) 國語學の 歴史
- (5) 文字の 議論
- (6) 標準語の 問題
- (7) 外來語の 研究
- 狹義の 外來語
- 廣義の 外來語
- (8)(9) 同意語・同音語の 研究
- (10) 辭書
- 近代的辭典の 編纂
- 理想的な 辭書の すがた
- 辭書の 編纂には 語の 實態調査が 必要である
- 古辭書研究の 必要
- 古辭書の 利用と 複製
- (11) 日本語の 教授法
- (12) 外國語の 研究法
- 〔40〕江戸時代における 業績の 概觀 108
- 〔41〕「國語學概論」以後の 領域觀 111
- 山田孝雄の 説
- 安藤正次氏の 説
- 菊澤季生氏の 説
- 橋本博士の 説
- 〔42〕本概論の 所見 119
- ラングの 言語學
- パロオルの 言語學
- 文體論
- 一般言語學的研究
- 〔43〕國語史と 國語學 124
- 時枝博士の 國語史
- 國語史と 國語學史
- 〔44〕國語學史と 國語學 127
- 數學史と 數學との 關係か、哲學史と 哲學との 關係か
- 國語學の うちの 一の 重要なる 部門とする 見解
- 思想史の 一部なりとする 見解
- 外的國語學と 内的國語學
- 〔45〕國語・國字問題と 國語學 134
- 〔46〕國語教育と 國語學 138
- 六 國語研究の 資料と 方法 141
- 〔47〕國語研究の 資料は いたるところに ある 141
- 〔48〕言語研究に 際して すべての 行爲・すべての 分量を 把捉することは できない 142
- 研究資料は 質・量 ともに 限定を うけざるを えない。
- 〔49〕言語の 小體系と 大體系 143
- 文體論は 個人の 小體系を 研究對象とする ものである。
- 個人より おほきい 言語體系の 研究法
- 幼兒の 言語研究
- 〔50〕言語體系の 記述法 145
- 位相論の 提唱
- 漢文訓讀の 用語と かな文學の 用語
- 世代に よる 言語體系の 相違
- 言語的年代
- 〔51〕言語研究は 共通地盤の うへに たつ ちがひめによって 觸發される 149
- 時枝博士の 「變の現象」
- 〔52〕同一言語主體の かかはる 相違と 選擇 149
- 〔53〕言語の 記號體系の 複雜性・多樣性と 言語的ばめんにおける 主體の 選擇 150
- 〔54〕同義語と 同義語群 151
- 〔55〕言語の 記號性 152
- ロゴス的と パトス的の 二重性
- 〔56〕同義語考察の 觀點 153
- 比較的方法
- 從來 かかる 比較法は あまり おもんじられなかった。
- 難語研究より 日常語研究へ
- 對意語との 比較考察
- ヘボンの 和英語林集成
- 同訓異義
- 〔57〕文章語と 口頭語
- 江戸時代 および それ以前における 文章語の 系譜
- 訓讀を 意識する 漢文は 一種の 國文である。
- 漢文訓讀の 變遷
- 擬古文の 變遷
- 言文一致運動による 口語文と 口語との 接近
- てがみと 書物の序文とには のちのちまで 文語文が 殘存する。
- 口語文と 口語との 距離は いくら 接近せしめても まつたく 一致せしめることはできない。
- 俗語的表現と 詩語的表現
- 品位ある 口頭語の 發達が のぞましい。
- 文語的表現と 口語的表現との ばめんによる つかいわけは 言語使用において もつとも 重要な 知識である。
- 言語研究に際しても 資料の 文語性 あるいは 口語性の 判斷は 必須の法である。
- 新聞の みだし
- 新聞記事の 樣相の 相違
- 文語と 口語との 相違の 判斷の 基準
- 活用體系の 相違
- 狹義の 文語 口語
- 語彙の相違
- 漢語と 和語による 相違
- この相違は 普通、表現主體によつては 意識されない
- 文語には 前代の 言語遺産を おほくうけ、また 各地方言と あい通ずるものがある
- 江戸時代においては 文語が 研究對象に、明治以後は 主として 口語が 對象として とりあげられた
- 國語史 即 口語史といふ かんがへかた
- 口語・文語に對する 價値判斷は かたよることが あつてはいけない。
- 文語資料の 特殊性
- 口語資料の つかまへかた
- 〔58〕いきた 口語・生活語としての 方言
- 方言を 學問的に 研究することは 容易では ない。
- 江戸時代の 方言研究
- 江戸時代以前に おける 研究の 概觀
- 明治以後に おける 方言研究
- 共時的研究としての 自覺
- 民俗學の 刺激と 影響
- アクセント研究
- 方言調査の 三方法
- 方言といふ 名稱に 關する かんがへかたの 二重性
- 言語體系と 俚言
- 方言周圈論
- 方言區劃説
- 〔59〕言語の 相違と ときの ちがい 178
- 文語・口語の 二重使用と 一方的使用
- 方言・標準語の 二重使用と 一方的使用
- 〔60〕言語の 變遷 179
- 〔61〕共時態と 通時態 180
- 言語研究は 共時的研究によって はじまり、通時的研究として 発展を みたが、いまや 高次の 共時態によって 止揚されんとしてゐる。
- 過去の 言語研究と 現代の 言語研究と、そのあひだに 方法の 相違は 存しない。
- 〔62〕言語研究の 理想的方法 184
- 学習指導書
- 第1分册
- 1. 開講にあたつて 2
- 2. 學習の 目的と 學習上の 注意 4
- 3. 參考書 5
- 4. 第1分册の學習計畫 6
- 第1課 國語學とは どういふ 學問か 8
- 第2課 概論とは どういふ 意味を もつ 部門で あるか 9
- 第3課 外人の 日本語研究 10
- 第4課 國語研究の 態度と 方法 11
- 第5課 言語研究の 機會 12
- 第6課 國語學の 獨立性と 言語の 本質觀について 13
- 第7課 國語學と 關係學 14
- 第2分册
- 1. 第2分册の ねらい 2
- 2. 第2分册の 學習計畫 4
- 第1課 歴史的文法・比較的文法 6
- 第2課 音聲・音韻の 研究、文字の 研究 7
- 第3課 標準語・外來語の 研究 8
- 第4課 同意語・同音語の 研究 9
- 第5課 辭書の編纂と 研究 10
- 第6課 國語史・國語學史と 國語學 11
- 第7課 國語國字問題・國語教育 12
- 第8課 言語の 記號性 13
- 第9課 言語研究の 要點 14
- 第10課 文章語と 口頭語 15
- 第11課 方言に 關する 諸問題 16
- 第12課 共時態と 通時態 17
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