肩もあらはな白いドレスを着て、うつぶせで、手を交叉させたうへに顔をのせて、こちらに微笑んでゐるところ。頭に戴いたちひさなティアラが超キュート。
;河出書房新社;1,748円(借覧);四六判;縦組;上製;184頁;;ISBN4-309-00657-4;
小高根二郎には蓮田善明のほかにも伊藤静雄や棟方志功についての伝記作品があるが、いずれも自らの感情にのめっていくところがあって、いちじるしく恣意性がつよいのである。この恣意性のつよさは、かれが対象についての自らの感情、好悪を述べることに急で、そのことを批評の目にさらしてみることがあまりないことから生まれている。小高根の伝記作品は一見、実証研究にちかくみえるが、その対象への迫りかたはきわめて想い入れのつよいもので、しかも事実と仮構をストレートに結びつけてしまうのだ。文学研究としてはなはだ危険な、好事家の作品にちかいのである
、といふ評は、本書の著者自身についても感じないではないので、ちよつとをかしかつた(p.31)。中条豊馬の通敵の汚名を雪いだのだつて、遺族の言とは別に裏をとつた風でもないし。ちなみに、国文学攷(復刊第1号、通巻第10輯)の彙報、物故会員のところには、蓮田善明(四回)昭・20・8・19 ジヨホールバル戰歿
、とだけある(p.52、括弧内は卒業期)。
PingURL :