;おうふう;(借覧);A5判;縦組;上製;712頁;;ISBN4-273-03106-X;
目次を写しておく。
- 序論 : 本書が意図するもの 1
- 第I部 論考篇
- 一 日本語アクセント成立論と比較方法 9
- はじめに : 問題点について
- 1 村山七郎氏の比較方法について
- 2 アクセントの比較方法と私論の関係
- おわりに
- 二 二音節名詞アクセントの「類別」考 25
- はじめに : 問題にありか
- 1 旧稿の比較検討
- 2 アクセント成立論からみた第4類・第5類の関係論
- 3 これまでの論考と総合的立場
- おわりに
- 三 日本語アクセント史における「類別」の諸問題私見 49
- はじめに
- 1 「類別」は、どのようにして生まれたのか
- 2 「類別」ができるための要因
- 3 方言アクセントの研究からみた「類別」の問題
- おわりに
- 四 『名語記』声点考 91
- はじめに
- 第一部 『名語記』の声点資料原本一覧
- 第二部 『名語記』の声点資料総覧
- 〔一〕声点採録の基準
- 〔二〕声点の分類と整理の形式
- 〔名詞〕
- (一) 一音節語
- (二) 二音節語
- (三) 三音節語
- (四) 四音節語
- 〔動詞〕
- (一) 終止形が一音節の動詞
- (二) 連用形が二音節の動詞
- (三) 連用形が三音節の動詞
- (四) 連用形が四音節の動詞
- 〔形容詞〕
- (一) 終止形が二音節の形容詞
- (二) 終止形が三音節の形容詞
- (三) 終止形が四音節の形容詞
- 〔副詞、その他〕
- (一) 二音節語
- (二) 三音節語
- (三) 四音節語
- 〔擬声語・擬態語〕
- (一) 二音節語
- 〔畳語・その他〕
- 〔接尾語〕
- (一) 二音節語
- 〔助詞〕
- (一) 一音節の助詞
- (二) 二音節の助詞
- 〔助動詞〕
- (一) 一音節の助動詞
- (二) 二音節の助動詞
- 〔未詳語〕
- (一) 一音節語
- (二) 二音節語
- (三) 三音節語
- (四) 四音節語
- 第三部 『名語記』の声点の分析とその結果
- 一 声点の種類・機能・差声年代および声点と日本語のアクセント
- 〔一〕声点の種類
- 〔二〕声点の機能
- 〔三〕差声年代
- 二 声点の分析とその考察
- 〔一〕全体的な考察の方法
- 〔二〕個別的な考察
- おわりに : 結論にかえて
- 五 中世アクセント史資料としての「論義」 198
- はじめに
- 1 論義の資料的な位置づけ
- 2 論義の資料的な分類
- 3 論義を資料としたアクセント史の方法と現状そして展望
- おわりに
- 六 日本語アクセント史の時代区分 215
- (一) 日本語アクセント史の古代 : その時期と様相
- はじめに
- 1 これまでの研究を見る
- 2 アクセント史の古代 : その時期
- 3 古代アクセントの様相
- おわりに
- (二) 日本語アクセント史の中世 : 古代から近代へ
- はじめに
- 1 中世をどうとらえるか : 時期の問題
- 2 中世アクセントの様相 : その変化過程
- おわりに
- (三) 日本語アクセント史の近代 : その時期と問題点
- はじめに
- 1 アクセント史の近代をどうとらえるか : その時期
- 2 アクセント史における近代の意義
- おわりに
- 七 助詞「の」のアクセント史再考 262
- はじめに : 問題点について
- 1 『平家正節』の助詞「の」のアクセントについて
- 2 『平家正節』の一、二拍語+「の」のアクセント
- 3 『補忘記』『名目抄』の「の」のアクセント
- 4 助詞「の」のアクセントについて
- おわりに
- 八 古事記の四声注記とその解釈 : 借訓文字説 275
- はじめに
- 1 用例の記述と諸説の吟味
- 2 四声注記の意図をめぐって
- 3 四声注記の解釈
- 4 その他の例の解釈
- おわりに
- 九 短歌の字余り再考 : 四つの論文を読んで 294
- はじめに
- 1 小野寛氏「万葉集字余り結句管見」を読む
- 2 トーマス・ヒューバー氏の論文を読む
- 3 村山昌俊氏「短歌字余りと音余り : その類型について」を読む
- おわりに
- 十 「平曲」と日本語の旋律 : 「木曽最期」の演奏のまえに 313
- 橋本さんと私 : その出会いの中で
- はじめに
- 1 日本語の旋律とは
- 2 「木曽最期」の語りと詞章の旋律
- おわりに
- 第II部 総論篇
- 一 日本語旋律史論 329
- 第一章 日本語の旋律史を考える
- 1 ことばの〈響き〉と〈調べ〉
- 言語音
- 音の響き
- 音の調べ
- 2 ことばの旋律の成り立ち
- 旋律の要因
- ことばの音楽性
- 3 日本語の旋律史を調べる方法
- 過去の旋律の要因
- 生理的要因
- アクセントの要因
- 話調の要因
- 旋律史の方法のまとめ
- 第二章 日本語の旋律史をさぐる
- 1 日本語の音節構造史からみた旋律史
- (a) 日本語諸方言の音節構造
- 音節とは
- 方言の音節構造
- シラビーム方言とモーラ方言
- (b) 古代日本語の音節構造
- 連母音を見る
- 連母音の現象
- 連母音の融合
- 母音の脱落
- トフとチフ
- その他の証拠
- 短歌の字余り
- 江戸時代の研究
- 戦後の研究
- 私の研究
- 現代短歌の字余り
- 字余りと音節構造
- (c) 中世の日本語の音節構造
- 中世の方法
- 中世のつめる音
- つめる音とアクセント
- 鎌倉時代のつめる音
- 中世末期のつめる音
- 補忘記の成立
- 平曲のつめる音
- つめる音の内省記録
- つめる音と音節構造
- はねる音と音節構造
- 鎌倉時代のはねる音
- 室町時代のはねる音
- のばす音と音節構造
- 謡曲のワル発音
- 声明の中のワル
- ワルと音節構造
- のばす音と音節構造
- 三つの音のあしどり
- 音節構造のタテとヨコ
- (d) 音節構造の変化と旋律の関係
- 音節と旋律のメカニズム
- 語頭での上昇調
- 語末の下降調
- 上昇調、下降調の消滅
- 旋律の変化と旋律文化
- 2 日本語のアクセント史からみた旋律史
- (a) 日本語のアクセントの性格
- アクセントの性格
- 諸要因との比較
- (b) アクセント史とその方法
- アクセント史の方法
- 変化の二つのタイプ
- (c) 諸方言のアクセントからみたアクセント史
- 比較方言学の方法
- 三つのトピック
- 過去のアクセントの特徴
- 三種のアクセント
- 方言から歴史へ
- 京阪アクセントの分布
- 京阪アクセントの史的関係
- (d) 文献資料からみたアクセント史
- 文献を使った方法
- この方法の長所と短所
- 文献資料の種類
- 文献によるアクセント史
- 古代から近代へ
- 変化の時代
- 変化の方向と性格
- 高低配置の方向
- 変化の原因
- 型の変化と音節の関係
- 文献と方言
- (e) 伝承資料からみたアクセント史
- 伝承音とアクセント
- 伝承音の種類
- 謡曲の旋律
- 世阿弥とアクセント
- 謡いの旋律の変化
- 仏教音楽とアクセント
- 平曲のアクセント
- 声明の譜本
- 五音博士の作者
- 伝承資料によるアクセント史
- (f) アクセント史の諸問題
- 原始日本語のアクセント
- 日本語アクセント成立論
- アクセント単位の変遷
- (g) 古代アクセントから近代アクセントへ
- 3 話調からみた旋律史
- (a) 〈基本アクセント〉と話調
- 古代日本語の基本アクセント
- 共通語の基本アクセント
- (b) 話調の変化と旋律
- 基本アクセントの比較
- 4 その他の要因からみた旋律史
- 心理的事情
- イントネーションとプロミネンス
- 聴力に対する配置
- 模写・象徴と節奏
- 5 総括・日本語の旋律史 : 古代から近代へ
- 旋律史の方法
- 音節構造からみた旋律史
- アクセント史からみた旋律史
- 話調からみた旋律史
- イントネーション・プロミネンスと旋律
- その他の要因と旋律
- 旋律史からみた古代と近代
- 第三章 日本語の旋律を聴く
- 1 日本の古典文学と旋律
- 古典文学の語り
- 源氏物語の旋律
- 謡曲と平曲の旋律
- (a) 『源氏物語』の旋律
- (b) 「謡曲」の旋律
- (c) 「平曲」と日本語の旋律
- 2 「声明」と日本語の旋律
- (a) 「散華」の旋律
- (b) 「舎利讃嘆」の旋律
- (c) 「仏遺教経」の旋律
- (d) 「祭文」の旋律
- (e) 「表白」の旋律
- (f) 「講式」の旋律
- 二 日本語の〈すがた〉と〈かたち〉 495
- 序論 : 日本語の見方・考え方
- 日本語へのアプローチ
- 言語形成期を考える
- 日常生活の日本語へ
- 言語学・国語学から日本語へ
- 国語学の成立
- 国語学と国語学史
- 第一章 日本語の位置
- 系統から見た日本語
- 言語地誌から見た日本語
- 音から見た日本語
- 文字から見た日本語
- 第二章 日本語の音(音韻と音声)
- 1 言語音
- 言語音の特質
- 音韻と音声
- 音の響きと調べ
- 2 日本語の音声
- 日本語の音声の特徴
- 日本語の音素
- 日本語の拍
- 拍の種類
- 3 日本語のアクセント
- 日本語のアクセントの性格
- 共通日本語のアクセント体系
- 諸方言のアクセント
- 4 日本語の旋律
- 日本語の調べ
- 第三章 日本の文字
- 1 日本の文字体系
- 世界の文字
- 日本の文字の特色
- 日本における文字の時代
- 文字と言語・文化
- 2 文字の種類とその機能
- 漢字
- 万葉がな
- 平がな
- 片かな
- ローマ字
- 3 日本の文字と表記
- 日本語の文字表記
- 文字の使い方
- 漢字を使う
- 平がなを使う
- 片かなを使う
- 現代かなづかい
- 送りがな
- 句読点と諸記号
- 第四章 日本語の文法
- 1 日本語の文法の特色
- 文法とは
- 日本語文法の特色
- 語の文法と文の文法
- 2 品詞文法
- 品詞分類
- A 自立語
- (1) 体言
- (2) 用言
- 〈動詞〉
- 〈形容詞〉
- 〈形容動詞〉
- (3) その他
- 〈副詞〉
- 〈接続詞〉
- 〈連体詞〉
- 〈感動詞〉
- B 附属語
- 〈助動詞〉
- 〈助詞〉
- 3 構文法
- 文の文法
- 文の種類
- 文の成分と構造
- 文の中の語順
- 文の特徴
- 表現と構文法
- 第五章 日本語の語彙
- 1 語彙と語彙体系
- 語彙とは
- 語彙の分類
- 理解語彙と使用語彙
- 日本語の語彙の特色
- 2 語彙の特色
- (1) 和語
- 和語の構成
- 和語の造語
- 和語の特質
- (2) 漢語
- 漢語の構成
- 漢語の読み
- 漢語の特質
- (3) 外来語
- 外来語とは
- 外来語の諸相
- 外来語の特質
- 3 語と語の意味
- 同音語・類音語
- 類義語
- 慣用語
- 4 造語・その他
- 新語・流行語
- 第六章 日本語の方言
- 1 共通語と方言
- 共通語
- 方言
- 方言の意識と研究
- 2 日本の方言区画
- (1) 方言を区画する
- (2) 本土方言
- 八丈方言
- 東部方言
- 西部方言
- 九州方言
- (3) 琉球方言
- 3 方言の西と東
- 東西方言の歴史
- 明治の方言研究
- 『言語地図』にみる方言の西・東
- 4 方言の内と外
- 『蝸牛考』の意味するもの
- 諸方言のアクセント
- 5 日本語方言のおもしろさ
- その他の分布
- 第七章 日本語の歴史
- 1 日本語史の見方・考え方
- 日本語の歴史とは
- 日本語史の方法
- 日本語史の時代区分
- 日本語史の資料
- 2 日本語の歴史をさぐる
- 古代日本語
- 中世日本語
- 近代日本語
- 古代日本語から近代日本語へ
- 第III部 日本語研究史の周辺
- 書評・紹介
- 一 金田一春彦著『国語アクセントの史的考察 : 原理と方法』 605
- 二 小松英雄著『国語史学基礎論』 611
- 三 宇野義方著『言語生活研究』『言語技術研究』 623
- 四 翻刻・解題『古今私秘𥹢』 629
- 学界展望
- 一 昭和三四年度における国語学界の展望 方言学 636
- はじめに
- 1
- 2
- 方言全般
- 音韻
- アクセント
- 文法
- 語彙
- その他
- 3
- 二 昭和四五・六年度における国語学界の展望 音声・音韻(国語史) 656
- 1
- 2
- 3
- 音韻史関係
- 古代後期
- 中世音韻史
- アクセント・声調史
- 字音史の研究
- 4
- 三 昭和五一年度 国語国文学界の展望 国語学(古代) 672
- あとがき : 思い付くままに 685
- 初出一覧 692
- 索引 712
これでもわかるように『名語記』の声点については、その重要性が指摘されながらも、その全体的な調査、研究および資料的な価値の報告がなされていないのが現状である。ところがこの度、――とは言っても七年位前になるが――今は亡き国語学者、山田忠雄氏を通して『名語記』の原本に差されている声点全体を調べる機会が得られた。そもそもその前後のいきさつを記すと次のようになる。
晩年の山田氏は、この『名語記』の辞書史的な研究を、一つの大きなテーマとして仕事をなされていた。たしか平成三年ごろだったと思う。お宅が私と同じ武蔵野市の吉祥寺の東町と本町という近いこともあり、あることを機に知遇を得て、たびたびお宅に伺っていたのである。そして、その度に山田氏のお宅の地下にある大きな書庫と書斎に通されて、いろいろと文献など被見や御指導を賜っていたのである。
そうした中でお借りしては私の専門である仏教音楽の論議の譜本をアクセント史に、快く使わせて頂いた文献も数多くある。昭和五九年に出版した拙著、『中世京都アクセントの史的研究』(桜楓社)の中の大部分は山田氏の御好意により拝借した文献である。こうした中で、私に調査、研究をお勧め下さったのが『名語記』の声点なのであった。それは平成三年の暮ごろだったと思う。山田氏は詳細は明かされなかったが、『名語記』全帖を転写され、声点も写された資料を所持し、それを基に辞書史的な研究を進められていたのであった。その研究の中の声点の部分の調査、検討を、私にまとめ、論文に書くように託されたのである。こうして私の『名語記』の声点の調査、研究が始まったのである。
その後、まず、数回にわたり山田氏の書斎を訪ね、氏の転写本の中から、声点の検討に必要な部分を、正確に書き写し、研究のための基礎となる原本資料を作成したが、それだけでは不充分なので、さらに厳密を期すために、声点の位置、虫喰い、朱墨の色などの確認を原本に当たって進めて下さるよう、再度山田氏にお願し、その結果を得た。その間、山田氏は実に快く私の希望をお引き受け協力して下さったことに、今でもただただ感謝の念のみである。こうしたかなりの時間をかけて出来たのが、〈第一部『名語記』の声点資料原本一覧〉の基となった資料である。以上が、本論の始まるつでの経緯の概略である。
この名語記原本はその後だうなつてんのかなあ(pp.93—93)。
河出文庫[216A];河出書房新社;420円(100円);文庫判;縦組;並製;222頁;;ISBN4-309-40213-5;
タイトルは時々仕事をご一緒させていただくダウンタウンの松本人志さんの人気番組「人志松本のすべらない話」から(勝手に)ヒントをいただきました(p.201)といふのは、たぶんあのピカデリー梅田シリーズのことだよね。ザッツ・オール!!
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