the view from nowhere : 2008-01-21 (Mon)

Article

いまいずみ・よしお(今泉淑夫);2007 12;一休とは何か;

歴史文化ライブラリー244;吉川弘文館;1,700円(借覧);四六判;縦組;並製;;6+229頁;ISBN978-4-642-05644-1

やまぐち・なかみ(山口仲美);2007/7;若者言葉に耳をすませば;

;講談社;1,400円(借覧);四六判;縦組;並製;286頁;;ISBN978-4-06-214160-4;[座談会出席者(若者)]柏葉智子/加藤健太郎/川口紗矢子/合屋貴史/小林裕士/静谷麻衣/高岡航/野田真菜/原佳世/細谷尚子/山本昴祐、[座談会出席者(中高年)]井上トシユキ/池野佐知子/小田嶋隆/長井和子/小林吉弥/小長谷絹子

面白くよんだ。座談会への介入のしかたが、本書のそれがわるいといふわけではないけど、むづかしいものだな、と思ふ。「かわゆす」は、「かわゆいです」→「かわゆいっす」→「かわゆす」の経路をたどって誕生した若者言葉で、「わろす」の「す」も「っす」なのか(pp.56-57)。私は、前者は「過ぎ」の「す」、後者は使役の「す」だと思つてた。だるしむ(p.38)はストファイとは関係ないのかな。で、この語の所在をたしかめようとして気づいたのだけれど、索引がそなはつてゐないのはもつたいないな。以下、目次を写しておく。

けふの買物

中世王朝物語全集10 しのびね・しら露
大槻修・田淵福子・片岡利博訳注・笠間書院

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森 洋介
 「かわゆす」「わろす」の語源に就ては同感です。謂はばfolk etymology(語源俗解・民間語源説)の逆で、「學者の語源説」ゆゑの誤解釋なのでははないかとの疑念が萌します。何か根據が示してあるなら話は別ですが。
猪川
コメントありがたうございます。「その成り立ちについて、日本経済新聞二〇〇六年一一月二八日刊の夕刊「にほんごチェック―『カワユス』ふふふ、成り立ち解けた―」で書きました」(p.56)といふはうを見てゐないので、わかりませんが、以下に引かれてゐるのをみるかぎりでは思ひつきの域を出ない感じですね。
http://japan.cnet.com/blog/0002/2006/11/30/post_1d89/

そもそも、語の作成者について、「「かわゆす」も「しょこたん語」です。」とし、その「しょこたん語」については、「アイドルでおたくの中川翔子さんがネット上で使い出した」(p.56)といふのが、まちがひのやうな気がします。それなのに、Yahoo!辞書の新語探検に採用されたこともあつて、この学者語原が定説化してゐるやうな気味合ひもあつて、ちよつと問題です。
http://dic.yahoo.co.jp/newword?index=2007000134&ref=1

「わろす」については、「わらった→ワロタ→ワロヌ→ワロス」といふ文字変形から、といふのが2ch側でのコンセンサスのやうです。
http://www.yomiuri.co.jp/net/column/yougo/20050606nt04.htm
森 洋介
 中川翔子に就ては小生も學者竝みに無知(世間知らず?)なので、「しょこたん語」云々の間違ひはどこか解りません。「ワロヌ」の語形も寡聞にして全く目にしたことがなくいま泥繩式に檢索をかけてみた次第ですが、語源はどうあれ、現在ワロスが「笑はすね」「笑はせやがる」の意で通用してゐるのも一事實ではある樣子。まあ、ネイティヴのつもりで内省に頼るのは危ふいと自戒にします。
kuzan
「カワイソス」「オモシロス」のような形容動詞語幹に接続したもの、「ウケス」「ワラエス」のような動詞連用形に接続したものの存在から、私も「~スギ」を感じておりました。また「カワイソスー」のように長音付きで表れることがあるのも、それを感じさせます。
逆に、それこそが語源俗解による展開だ、ということもあるのでしょうが。


「ワロス」は、「カワイソス」などへの類化であろうかと思っておりました。それらに先行していないようであれば、その可能性も棄てがたいように思えます。


なお、「しょこたん」については、暫くの間、「ショタコン」の転倒形だと思っていたぐらいですから、全くの無知です。
猪川
お二人ともコメントありがたうございます。
説明不足でしたが、「しょこたん語」で問題だと書いたのは、「カワユス」「ワロス」については「中川翔子さんが」「使い出した」といふよりは、「主に2ちゃんねるを中心としたネット界隈から発生した」(上記CNET Japan読者ブログ)、「2ちゃんねる用語(特にニュース速報(VIP)板#VIP語)」(Wikipediaのしょこたん語の項)と見るはうがよからうと思つてゐたからです(当方も別に中川翔子さんに詳しくはありません)。まあ、だからといつて「っす」説を否定する積極的な論拠にはならないのですけど(たしかに、「っす」は「です」より用法が拡張されてゐるやうだし)。
長音付きの語例には気づいてをりませんでした。
で、かうした語の語原をあきらかにしようとすれば、やはりなるべく最初期の用例をみつける必要があるのでせうけど(先後関係を確認するためにも)、WWW上のそれは一体だうしたら見つけられるのでせうか。検索結果をひとつひとつ見て、日付が並行して記されてゐるやうな用例についてたしかめてゆくくらゐしかないですかね(Internet Archiveを検索できれば、かなり楽になる気がしますが)。
猪川
以下URLメモ。

考え過ぎ。 - たくろふのつぶやき
http://takutsubu.blog.drecom.jp/archive/3472
新語探検 - わだち
http://wadachi-renew.blog.drecom.jp/archive/44
ともに、Yahoo新語をうけてのエントリで、「カワユス」は「ワロス」の影響によるものとみてゐる。

ニュー速VIPで使われているワロスについて
http://academy6.2ch.net/test/read.cgi/gengo/1111141115/
> 2 :名無し象は鼻がウナギだ!:05/03/18 20:00:35
> 語尾の「ス」は「~すぎる」の略だと思っていたが

> 7 :名無し象は鼻がウナギだ!:05/03/19 01:44:17
> 「す」は丁寧の助動詞の終止形。
> ワロタッス→ワロス
> 形容詞についてもおかしくない。

(´・ω・) カワイソス
http://www.geocities.jp/kawaisosu/
「(´・ω・) カワイソス の源流」の項。

ネコ カワユス - あき. 【 みんカラ 】 ブログ
http://minkara.carview.co.jp/userid/180281/blog/4263854/
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