;未來社;2,200円(借覧);四六判;縦組;上製;258頁;;ISBN978-4-624-11195-3;
講談社学術文庫921;講談社;500円(借覧);文庫判;縦組;並製;181頁;;ISBN4-06-158921-0;「人間露伴」を再編集、改題
千夜千冊でふれられてゐておもしろさうだつたので。
;法蔵館;(借覧);A5判;縦組;上製;8+1+2+3+481+2頁;;;
坂東本への角筆加点発見の報道があつたので((株)美舘イメージングのLED照明装置(MSPT-12G (緑色LED集光照明) Peak 520nm)
かあ。本書では当然、凡例に本書の中心資料たる坂東本教行信証は、昭和三十一年大谷派本願寺発行〈親鸞聖人真蹟国宝顕浄土真実教行証文類影印本〉により、その朱注部分の判定は昭和四十九年法蔵館発行発行〈親鸞聖人真蹟集成〉による
とあるやうに、それにはふれてゐないけれども。坂東本から直にうつしたとされる写本に移点されてはゐないのかな)。親鸞の自筆だと極めがつくのにも(それどころか、親鸞が実在したのかだうかにも)、いろいろの研究があつたのだなあ。親鸞が、前半期(60代)と後半期(80代)とで、いくつかの漢字について字体をかへてゐた、といふのが本書の論の中心的なところで、具体的には、第四章 坂東本の成立過程(1)、第一節 親鸞筆跡研究、五 検出されたる親鸞の前後期筆跡変化と時代的背景で、
の24字が整理して挙げてある。たとへば、修字を彳に書いてゐたのを亻に書くやうになつたり、出字を山を重ねるやうに書いてゐたのを縦画を貫くやうに書くやうになつたりしてゐるみたい。全然しらなかつたことなので、おもしろい。だうしてかういふ変化がおきたのかなあ(思渓版の影響が考へられさうなことも書いてある)。
一往、目次を写しておく。
- 序 / 宮崎円遵
- 序 / 藤島達朗
- 第一章 教行信証の文献学的研究序説 1
- 第一節 文献学の概念規定 1
- 一 文献批判の分野に関する従来の考え
- 二 本書における「文献学」の概念規定
- 第二節 教行信証の存在証明 5
- 一 親鸞抹殺論
- 二 親鸞非実在説とその反論
- 三 教行信証非親選説とその反論
- 四 辻・古田両論証の方法論的意義
- 第三節 教行信証成立過程究明の方法 40
- 一 教行信証成立過程究明の意義
- 二 内容的究明の可能性
- 三 文献学的究明の可能性
- 四 筆者の方法について
- 第四節 坂東本教行信証について 61
- 一 坂東本教行信証「真筆」根拠再論
- 二 坂東本教行信証の文献学的研究意義
- 三 坂東本教行信証の伝来と研究の歴史
- 四 坂東本伝来過程における錯乱について
- 第二章 坂東本の成立時期 81
- 第一節 正応四年出版に関する考証 81
- 一 奥書よりの推定
- 二 結構よりの推定
- 三 行格よりの推定
- 四 本文よりの推定
- 五 奥書をめぐる付論
- 第二節 西本願寺本に関する考察 101
- 一 西本成立に関する従来の説
- 二 西本筆者について
- 三 西本書写書本について
- 四 西本における事実
- 五 西本の補訂に関係ある写本について
- 六 西本の成立時期について
- 七 その他の問題点について
- 八 西本への憧憬
- 第三節 浄得寺本について 140
- 第三章 坂東本の改訂時期 147
- 第一節 教行信証「完成」に関する考証 147
- 一 本論の発端
- 二 六冊本の坂東本に対する異文存在個所
- 三 六冊本の坂東本に対する関係を示すもう一つの証拠
- 四 親鸞は信巻をなぜ書き改めたのか
- 五 六冊本は教行信証の完成本である
- 第二節 六冊本本文状態の上限と下限 165
- 一 六冊本本文状態存続の下限
- 二 六冊本本文状態成立の上限
- 第三節 専修寺本に関する考察 179
- 一 専修寺本研究史の回顧
- 二 非親鸞真跡の確認
- 三 専信筆への疑問
- 四 専修寺本の祖本は坂東本
- 五 書写された坂東本の状態とその時期
- 六 専修寺本自身の成立時期
- 七 専修寺本本文状況に関する二、三の問題
- 第四節 西連寺本に関する考察 206
- 一 西連寺本の書誌的状況
- 二 西連寺本の写本系統
- 三 西連寺本の原祖本成立時期
- 四 西連寺本に見る真宗史
- 第五節 坂東本書改部分の現本文成立時期 220
- 一 総序・教巻
- 二 行巻
- 三 信巻
- 四 真巻
- 五 化巻末
- 第四章 坂東本の成立過程(1) 251
- 第一節 親鸞筆跡研究 251
- 一 筆跡研究の文献学的意義
- 二 最近の研究に関する所見
- 三 客観的方法としての異体字の問題
- 四 親鸞の筆跡と版本・写本の関係
- 五 検出されたる親鸞の前後期筆跡変化と時代的背景
- 第二節 坂東本染筆時期再考 285
- 一 染筆時期認定の経緯
- 二 筆跡による論証
- 三 現存形態による論証
- 四 結語
- 第三節 坂東本各部執筆時期 298
- 一 総序・教巻
- 二 行巻
- 三 信巻
- 四 証巻
- 五 真巻
- 六 化巻本
- 七 化巻末
- 第五章 坂東本の成立過程(2) 329
- 第一節 坂東本における朱による補訂の時期 329
- 一 後期筆跡部分
- 二 その他の部分
- 第二節 延書本原型再建のための研究 : 池田文献学の実験的応用 333
- 一 延書本研究の意義と方法
- 二 延書本原型再建のための作業の手順と資料本の検討
- 三 異文の摘出と批判的処置の見通し
- 四 信巻末・本・真巻における批判的処置の報告
- 五 延書本原型の複数性の事実
- 六 原型再建における写本の有効性
- 七 各系延書本の底本たる漢文本文推定への見通しと、三つの試み
- 付録 写本目録・参考文献
- 後記
- 付表
PingURL :