;晶文社;1600円(借覧);四六判;縦組;並製;237頁;;ISBN4-7949-6645-8;
怪BOOKS;[発行]角川書店、[発売]角川グループパブリッシング;1,800円(借覧);四六判;縦組;並製;270頁;;ISBN978-4-04-883976-1;
平成十七年五月七日 初版発行、になつてゐる。フェイクヒストリー志向のあらはれなのか。
目の手術の直後で視力が回復しない状態での校正作業だった(p.268)、といふことだからしかたないかもしれないけれど、そもそも、しよつぱなから、
橋浦秦雄とか、それ誰だ(p.8。炭焼日記は、「曜」といふのを仮名書きにしてゐるのだなあ)。
天津教事件に、
てんしんとルビがふつてあるけど、「あまつ」ではないのかなあ(p.18。天津教がはが勝訴してゐたのか)。
宿痾差重クの差字に、
カとふつてあるのも、よくわからない。これは、引用元(西垣晴次「柳田国男の退官願」『日本歴史』昭和五十九年八月)をたしかめてみたい(p.80。たしかめると、やはり「カ」とふつてあつた。ただ、本書では上つきだけれど、西垣文では下つきで「いささか」訓の送りがななのかも、と思つてみたけど確証はありません)。
些末な事実の誤謬をもっての
揶揄でしかないのだけれど(p.47)、一番問題だと思ふのは、
「政治」と「学問的好奇心」の双方の領域で殆ど統合失調症の如き多方面への分裂をこの「危機」の時代の柳田は示しているのである(pp.81-82)といふ比喩で、これはもともと「分裂病」としてゐたのを機械的におきかへたやうにみえるのだけれど、しかし、分裂病/統合失調症つてそんな病気なのか。かういふ表現をするひとに「ことば」をひきうけられてもなあ。
柳田國男と沈降大陸、が予定されてゐたみたい。
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