全体に白。なんだか部屋着つぽい感じのキャミソールとパンツ姿で、レースのクッションをかかへてソファにこしかけてゐるところ。
;平凡社;(借覧);四六判;縦組;上製;268頁;;ISBN4-582-83327-6;
怪談の種類も色々あるのを、理由のある怪談と、理由のない怪談とに別けてみよう(p.22、一寸怪)の、意志の助動詞の「よう」にママをふる必要はないのになあ(同文を別の箇所にも引くほか、同様のママがまう1つ2つあつたと記憶する)。むしろ、
尤も、昨夜の会は、最初から百物語に、白装束や打散らし髪で人を怯かすのは大人気無い、素にしやう(p.53、吉原新話)にふるべきなのに。
自動車は初め「自働車」と表記したが、これは「動」という字が新しいものなのであまり使われなかったらしい(p.212)、
という言は、どういう意味なのかいまだに謎である(p.257)。「働」という字が、のまちがひなのかな。
中公新書1880;中央公論新社;740円(借覧);新書判;横組;並製;x+3+214頁;;ISBN978-4-12-101880-9;
;塙書房;13,000円(9,000円);A5判;縦組;上製;iv+474+40頁;;ISBN4-8273-0098-4;
目次を写しておく。
- 序章 上代の言語に関する動態論 3
- 第一篇 動態としての用字と音訓
- 序 13
- 第一章 字形の衝突 15
- 一 はじめに 16
- 二 字形と字体 19
- 三 字形変容上の二形態 20
- 四 字形の牽引、衝突、回避 24
- I 牽引 24
- II 同字形非衝突 28
- (ア) 文脈上非衝突 28
- (イ) 臨時的な誤字 32
- III 字形衝突 34
- IV 衝突回避 37
- 五 おわりに 45
- 第二章 真福寺本『遊仙窟』損傷個所復元 51
- 一 はじめに 51
- 二 その復元作業 53
- 第三章 拗音仮名 87
- 一 真福寺本『遊仙窟』における例 87
- 二 万葉古写本における例 89
- 三 観智院本『類聚名義抄』における「拗音仮名」の例 90
- 四 平安初期の例 102
- 五 上代の拗音例 104
- 六 佛足石歌碑歌の「舎」の仮名 106
- 七 直音化現象 111
- 八 上代のサ行音価 112
- 九 おわりに 115
- 第四章 訓の独立 121
- 一 訓の独立について 121
- 二 訓の従属について 122
- 三 訓の独立の種々相 127
- I 独立の兆しの見られる事例 128
- II 類句関係を越えて独立した事例 128
- III 本文も訓も共に独立して誤ってしまった事例 130
- IV 他句の誤訓により独立した事例 130
- V 訓により本文を訂している事例 131
- VI 訓により本文を訂し得る事例 132
- VII 本文により訓を訂している事例 134
- VIII 本文により訓が訂正できる事例 136
- 四 訓の独立ということについて 138
- 五 漢字訓について 145
- 六 二一七四番歌への応用 147
- 第五章 「音之亮左」攷 155
- 一 はじめに 155
- 二 二一四一番歌の第五句について 157
- 三 二一四一番歌の第五句のよみの歴史 162
- 四 「亮」の字義 166
- 五 「さやけ」と「はろけ」と「はるけ」 168
- 六 「音」字の訓 : 「こゑ」と「おと」と 172
- 七 むすび 175
- 第六章 「風」字攷 181
- 一 本文整定など 181
- 二 はろかに―風―髣髴―ほのかに 184
- 三 「ほのかに」の語義 186
- 四 「風」字を「ほのかに」と訓むこと 187 #諷の省文説
- 五 「ほのかに」から「はろかに」へ 189
- 六 はろけし~はるけし
- 七 音、ほのか 193
- 八 まとめ 195
- 第二篇 動態としての上代語
- 序 203
- 第一章 漢文体と倭文体 205
- 一 「古風土記」の文体 205
- 二 「訓読」とは 208
- 三 『風土記』における文献性格の差異とその訓読 210
- 四 訓読の功罪 220
- 五 まとめ 221
- 第二章 文末辞・語已辞としての「者」字 227
- 一 文末辞「者」について 228
- 二 風土記逸文の用例から 230
- 三 『萬葉集』中の用例と用法の型 236
- 四 『萬葉集』中の用例の分析 244
- 五 『萬葉集』における用法のまとめ 267
- 六 まとめ 273
- 第三章 防人歌の形成 279
- 一 はじめに 279
- 二 防人における歌の場 280
- 三 東国における歌学び 291
- 四 おわりに 300
- 第四章 東歌の形成 307
- 一 はじめに 308
- 二 倭歌の様式 308
- I 枕詞から 309
- II 漢語等から 309
- 三 東国の言語 313
- I 戸籍から 313
- II 「土蜘蛛」など、副次資料から 316
- 四 「東国特有語」の検討 322
- 五 倭歌摂取の場 333
- 六 むすび 337
- 第三篇 動態としての枕詞
- 序 353
- 第一章 言語遊戯としての枕詞 355
- 一 はじめに 355
- 二 折口信夫氏の「生命の指標(らいふ・いんできす)」説 356
- 三 枕詞起源説の概観 360
- 四 『萬葉集』に見られる地名枕詞 361
- 五 他の上代文献に見られる地名枕詞 367
- 六 おわりに 374
- 第二章 被枕摂取と隔語修飾 381
- 一 はじめに 381
- 二 染色説について 384
- 三 「あかねさす」の『萬葉集』での用例とその理解 388
- 四 被枕摂取と隔語修飾 395
- 五 おわりに 406
- 第三章 「うまさけ」攷 417
- 一 枕詞「味酒」の用例 418
- 二 うまさか――うまさけ 419
- 三 みわ――さけ――き 421
- 四 枕詞「味酒」の解釈 426
- 五 うまさけ三輪 430
- 第四章 枕詞の類型 435
- 一 はじめに 435
- 二 枕詞の類型について 437
- 三 類型分析 438
- 四 まとめ 441
- 第五章 『萬葉集』枕詞一覧 443
- (一) 枕詞用例数 : 五十音配列 444
- (二) 枕詞用例数 : 多寡順配列 452
- (三) 枕詞の類型 460
- 終章 動態としての言語 467
- あとがき 473
- 索引(倭歌歌謡索引・事項索引・研究者名索引) 巻末
万葉誌にのつた書評を目にすることがなければ、本書が字のかたちのことをあつかつてゐるのに気づかなかつたらうから、感謝したい(私がちよつと調べたいと思つてゐる字にもふれるところがあつたし)。「被枕」といふ術語については、工藤力男「〈被枕詞〉考」(成城国文学論集27)の批判がある。
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