;[発行]劇書房・[発売]構想社;3,689円(借覧);四六判;縦組;上製;446+3頁;;ISBN4-87574-559-1;
先日よんだふりをしてしまつたので。その時に英霊の声の原形にあたる、悪臣の歌なる詩がみつかつてゐることを教はつたのだけれど、本書に、英霊の声のこの「あいまいな顔」は、筆者が個人的に三島から教えられた断片的示唆によると、「あれはネ、ヒロヒトの顔なんだよ」、だとある。ただし当時何気なく聞き流したので、それだけで終ってしまった
(p.55)といふ記述があることはなんで知つたのだつたらう。また、三島は中村伸郎に、私が本当に天皇と思っているのは南朝系で、現在のは北朝系なのよ
と云つたとも(p.343)。
ほかにも、午後の曳航の第一稿には、現行のラストからさらに約七枚の進展があ
り、それは竜二を解剖するものであつたとか(pp.100-102)、近代能楽集の成立に関与したといふ証言とか(p.168)、現在未亡人の手元に保管されている日記
(p.204)といつた記述も興味深い。この日記といふのは決定版全集にもはひつてないよね。
ことばのために;岩波書店;1,700円(借覧);四六判;縦組;並製;vii+181頁;;ISBN4-00-027102-4;
ついでに。近代日本演劇史。
;中央公論社;6,500円(借覧);A5判;縦組;上製;358頁;;ISBN4-12-402153-4;
資料の性格をよく理解してあつかふこと、文学資料ばかりを見てゐてはいけないこと。
目次を写しておく。
- 言語
- 一 近世語彙の資料について
- 二 近世語資料としての詞葉新雅
- 三 語義と用語例―江戸時代語研究批判―
- 四 近世語の意義変化
- 五 語義考証
- 1 拳骨考―付 かけつけ三盃
- 2 油を売る
- 3 やっさもっさ、てんやわんや
- 4 「小股の切れ上がった」攷
- 5 奥の細道の「ものから」
- 6 大阪言葉と「さんしょ」
- 六 これからの古語辞典
- 社会
- 一 町人の交際
- 二 江戸の娯楽について
- 三 江戸の笑い
- 四 御蔭参りの文学
- 五 物のはじまり
- 1 おしぼり
- 2 歌がるた
- 3 鯉のぼり
- 4 かし喪服屋
- 5 懐炉
- 六 古典注釈における料理書の利用について
- 七 食饌雑記
- 1 甘藷を食った話
- 2 元禄の酒
- 3 奈良漬雑考
- 4 猪口の咄
- 5 酒一斤の考
- 6 「なます」と「さしみ」
- 7 巴焼その他
- 八 近世初期文学と公娼街
- 九 狭斜模様
- 1 元禄時代の遊里
- 2 吉原芸者
- 3 白人の妓品
- 4 線香(京阪)
- 圏外文学
- 一 近世随筆について
- 二 近世圏外文学談
- 1 概説
- 2 各説
- 3 後語
- 後記
- 書誌
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