岩波新書(新赤版)1018;岩波書店;740円(借覧);新書判;縦組;並製;vi+230頁;;ISBN4-00-431018-0;
意味は取れるけれど、声に出して読もうとすると、何通りにも読めてしまう(p.43)ものを、日本語文だからと和文と呼ぶのには私は抵抗があるなあ(沖森卓也の略式和文も)。あと、これは本書のやうな小冊にもとめることでもないけれど、かういふのが文体の創造みたいなところでしかあつかはれないのにも不満があつて、公家日記なり文書なりは前近代にはずつと変体漢文で記されてきたのだし、仮名文も平安時代でおしまひではなくてそのあとにも創作、享受はつづいてゐるのだし、さらにいへば、一人の人間が会話をかはし、和歌を詠み、漢詩を作り、物語を読み、記録体で日記をつけといつた言語生活をまるごととらへたやうな、日本語生活の歴史記述の全体史みたいなものはできないのだらうか(わしつて夢想家ぢやろか)。
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