the view from nowhere : 2006-02-15 (Wed)

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ほずみ・のぶしげ(穂積陳重)[著]、ほずみ・しげゆき(穂積重行)[校訂];1919/3→1926/6→1992/3;忌み名の研究;

講談社学術文庫1017;講談社;(借覧);文庫判;縦組;並製;244頁;;ISBN4-06-159017-0;「諱に関する疑」「実名敬避俗研究」改題、現代語訳

古代日本には実名敬避はなかつたといふ当時の通論を駁したもの。谷沢永一が激賞してゐたので(「紙つぶて 自作自注最終版」p.47. ところで「アホバカ間抜け大学紀要」は「あぶくだま遊戯」にはひつてるんだつたつけ)。別に以前みた気がすると思つたのは、滝浦真人「日本の敬語論」が、デュルケム、そしてゴフマンの儀礼論につなげるかたちで論じてゐたのだつた。明治元年から5年まで「惠」「統」「睦」の闕画が行はれてゐたとは(pp.181-183)。


文庫占いをしてみたところ、「講談社学術文庫」と出ました。しかし、私は岩波文庫になりたい

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森 洋介
 先ごろ讀んだ今野真二『文献から読み解く 日本語の歴史 【鳥瞰虫瞰】』(http://snob.s1.xrea.com/l/20051201.html)にも明治三年刊『輿地志略』における「統」字の缺畫に就て觸れてありましたが、いま「睦」を擧げてをられるのを見て、その闕畫であったかとやうやく思ひ當たりました。迂鈍にして、孝明天皇の諱が統仁とは知らざりき。今野著が第3章註04に擧げる山田俊雄「明治初期の闕画」(『日本のことばと古辞書』)・土屋信一「明治初期漢語辞書にみえる闕画」(『共立国際文化』12)も見るべきなのでせうが。
 「アホバカ間抜け大学紀要」は『あぶくだま遊戯』所收です。
猪川
有難うございます。▼「明治天皇の名は「睦仁(むつひと)」、父孝明天皇の名は「統仁(おきひと)」、祖父仁孝天皇の名は「恵仁(あやひと)」。最後の一画が闕画である」(p.182.)と訳注にあります。「統」「恵」はよめないなあ。▼「鳥瞰虫瞰」や「日本のことばと古辞書」にも闕画に触れてあつたのですね。さつぱり記憶にありませんでした。如何に本をななめに読んでゐるかがわかつてしまひます。▼「あぶくだま遊戯」はそのうち入手したいところです。「これだけは聞いてほしい話」といふ本にも収められてゐるやうですが、「あぶくだま」は慕はしいタイトルです。
森 洋介
統仁は「をさひと」と訓ずるのでは。穗積著譯注に「さ」と「き」との魯魚の誤りアリですか? 私も今野著を讀んでからあと一ヶ月も經ってゐたら忘れてゐたかもしれません。
猪川
すでに返却してしまつたのでただちには確認できませんが、十中八九わたくしの間違ひだらうと思ひます。「をさ」ならたしかに統治の字訓からよめますね。
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