;東京大学出版会;1,600円(借覧);A5判;縦組;並製;vi+235+10頁;;ISBN4-13-003323-9;[執筆者]あさしま・まこと(浅島誠)/いしー・よーじろー(石井洋二郎)/いしうら・しょーいち(石浦章一)/いしだ・ひでたか(石田英敬)/えりす・としこ(エリス俊子)/えんどー・みつぎ(遠藤貢)/おかもと・かずお(岡本和夫)/かとー・みちお(加藤道夫)/かねこ・くにひこ(金子邦彦)/きたがわ・さきこ(北川東子)/きばた・よーいち(木畑洋一)/くろだ・れーこ(黒田玲子)/こばやし・やすお(小林康夫)/こもり・よーいち(小森陽一)/さとー・かつひこ(佐藤勝彦)/たかだ・やすなり(髙田康成)/なかじま・たかひろ(中島隆博)/のざき・かん(野崎歓)/のや・しげき(野矢茂樹)/はすみ・しげひこ(蓮實重彥)/はせがわ・としかず(長谷川寿一)/ひょーどー・としお(兵頭俊夫)/ふかがわ・ゆきこ(深川由起子)/ふるた・もとお(古田元夫)/ボチャラリ、ジョン(Boccellari, John J.)/やまうち・まさゆき(山内昌之)/やまもと・やすし(山本泰)
文春文庫[ま-19-1];文藝春秋;533円(借覧);文庫判;縦組;並製;207頁;;ISBN4-16-770301-7;
橋本進吉博士著作集 第三册;岩波書店;1,200円(借覧);A5判;縦組;上製;8+316頁;;;
橋本進吉によって命名された、
この使い分けに橋本は「上代特殊仮名遣」と命名したとあるのはちがふんぢやないか。橋本進吉は「上代の文献に存する特殊の仮名遣と当時の語法」といふ題の論文を書いてゐて(本書所収)、これをつづめれば「上代特殊仮名遣」とはなるけれど、その語はつかつてゐないし、つかつてゐない語で命名はできない。
歴史的仮名遣の一種、
定家仮名遣に先立つ古い時代の仮名遣い、といふのもをかしい。後世の人間がこれに則つて書記する場合ならともかく、この現象自体は音にもとづく書き分けなのだから、まさに「表音的仮名遣は仮名遣にあらず」ではないか。
空海が生んだとも言われる、といふのは私は聞いたことがないのだけれど、一体なにによつてるんだらう。ちなみに江戸期には、出雲の神門寺につたはる「空海真筆いろは」(の写し)が「いろは仮名」とか「出雲仮名」かなとかいはれて、その書写字体が仮名字体の規範であつたとか(宅間真紀)。
印刷用語としてのものが説明されてゐるけど(そして、そのことは知らなかつたのだけれど)、国語学では、送り仮名のうち、
活用語においては不変化部分についてまでかなを送り、体言・副詞に関してはその語末にかなを特に多く送るのをいふので、その説明もあるとよいなあ、と思つた。
有声変化といつてゐるのがよくわからない。
かく波、和両行が混同したといふのは、恐らくΦ音が語中に於ては前後の母音に同化されて有声化し、同時に口を合せる度合が少くなり、終にw音に近付いたのだと思はる、と説明してをり、猪塚元/猪塚恵美子『日本語音声学のしくみ』139頁、『日本語要説』182頁(林史典執筆)などでも基本的にこの橋本説を踏襲してゐる。また、この項では「を」「お」の区別は、
アクセントの高低によって使い分けている、とちやんと書いてあるのに、なぜ歴史的仮名遣では
いくつかの語としてゐるのだらうか。
一 大かたかきたかへてあしかるへきかなの事 上ニ不書こ/下ニ不書古、とあるのは、語頭には〈古〉を字母とする異体仮名を、語中語末には「こ」の仮名を使ふといふこと(ただし、ここで「こ」とあるのは、本来「ニ」とあるべきところだつたみたい。)――のこともふれられたらよいなあ、と思ふ。といふか、自分で書け、と言はれさうだけれどうまくまとめられさうにない。
KCデラックス-2077;講談社;419円(1割引);新書判;;並製;172頁;;ISBN4-06-372077-2;
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