the view from nowhere : 2004-06-14 (Mon)

Article

きむら・のりこ(木村紀子);2003/3;古層日本語の融合構造;

;平凡社;(借覧);A5判;縦組;上製;326+xvipp;;ISBN4-582-40328-X;

題意は、古代日本語の同義異音語を天孫族だとか海人族だとかのことばが融合したものと考へよう、といふやうなこと。真面目な学問成果だとは思ふけど、こちらの不明のせゐで十全な評価はできない。


つふか、されば諸の言は、その然云フ本の意を考ヘんよりは、古人の用ひたる所をよく考へて、云々シカシカの言は、云々の意に用ひたりといふことを、よく明らめ知るを、要とすべし、と言つた宣長は超偉大(宣長を文献学者に切りつめて理解してすませようとしてゐると云はれるかもしれないけど)。

宣長といへば、ちよつと前になんだつたかで(たしか、栃折久美子の「森有正先生のこと」だつたと思ふけどちがふかも)、吉川幸次郎が思想大系の宣長をなかなかしあげないので、岩波の編輯者が大野晋に手伝つてもらふやう手配しようか、と声をかけたところ、吉川は、大野先生は宣長を越えてはります、とかまことに京都人らしい断りかたをした云云といふ記述を読んだ。

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